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2025.11.11

【成功ノウハウ】売れるインフォマーシャルの作り方③|食品ジャンルのマスト要素

本シリーズでは「サプリメント」ジャンル、「スキンケア」ジャンルのインフォマーシャル表現ノウハウを取り上げてきましたが、今回はその第3弾として「食品」ジャンルに焦点を当てます。

また、TVインフォマーシャル全般におけるレスポンス向上のための表現・演出、構成に不可欠な要素についてもコラムにて解説していますので、合わせてご覧いただければ理解が深まります。

インフォマーシャルにおいて、どのような表現が視聴者の心に響き、効果をもたらすのかを深掘りしていきます。 このノウハウは、実際の購入者やモニターの方々へのアンケート調査を行い、効果的な表現を探索した結果に基づいています。

実際の事例に基づいたシーンについて、新たに生成AIを活用して特徴が分かりやすいように画像を作成しました。

参考:シリーズ「今こそ、インフォマーシャル!」⑤良いインフォマーシャルはこうつくる!|COCAMP 顧客と共創するDAIKOのマーケティングポータル 

シリーズ「今こそ、インフォマーシャル!」⑥ レスポンスがとれる制作ノウハウ全公開! 【表現・演出編】 

シリーズ「今こそ、インフォマーシャル!」⑦レスポンスがとれる制作ノウハウ全公開! 【マスト構成要素編】 

【成功ノウハウ】売れるインフォマーシャルの作り方①|サプリメントジャンルの6大マスト要素

【成功ノウハウ】売れるインフォマーシャルの作り方②|スキンケアジャンルの5大マスト要素

おいしさを目的とする食品ジャンルのマスト要素~事例解説   

食品は2つに分けられる 

食品のインフォマーシャルは、大きく「おいしさを目的とするもの」と「健康を目的とするもの」の二つに分けられます。 

食品は2つに分かれる

 

おいしさを目的とする商品の場合は、素材の選定から加工、商品になるまでの一連の流れと、そのおいしさを確認する疑似体験をさせることがポイントです。

一方、健康を目的とする食品の場合は、商品が持つ事実やエビデンスを通して、効果を直感させることが重要となります。 


おいしさを目的とする食品ジャンルの2つのマスト要素

おいしさを目的とする食品のインフォマーシャル表現には、二つのマスト要素があります。おいしさを目的とする食品なので、内容は非常にシンプルであると言えます。 

おいしさ目的の食品マスト要素一覧1.現地レポート 
2.①試飲会や試食会 ②体験談 

実際の事例に基づいたシーンについて、新たに生成AIを活用して画像を作成しました。 
一つずつ見ていきましょう。 

 

 1.現地レポート

商品の原材料、産地、製造過程などで作り手の顔を見せる

<示唆①>     
商品の原材料、産地、製造過程などで作り手の顔を見せる 
〇:作り手・売り手の「顔」を見せることは、商品のおいしさや魅力を増幅させ、購入意向を高める。 
〇:同時に、安全性も伝わり、商品や企業への信頼感にもつながる 

商品の原材料や産地、製造過程などで、作り手や売り手の顔を見せることは、商品のおいしさや魅力を増幅させ、購入意向を高めます。同時に安全性も伝わり、商品や企業への信頼感にもつながります。 
おいしさ現地レポート示唆1原材料の栽培の様子、栽培方法を伝え、収穫までを現地レポートという形で伝えます。それだけではなく、工場での加工過程までを一連の流れとして見せることで、作り手の顔を見せながら、商品がいかに良いものであるという、おいしさの証拠を示すのです。 

 

 生産者しか知らない、おいしさにつながる情報を見せる 

<示唆②>  
生産者しか知らないおいしさにつながる情報を見せる 
〇:興味がそそられ、おいしさの説得になる 

畑で生産者が「完熟するおいしさのピークは2週間しかありません」と伝えることで、希少であると感じさせ、「本当においしいんだ」と納得させることができます。これは非常に強い説得力を持ち、旬のピークを閉じ込めたおいしさを感じることができます。 

おいしさ現地レポート示唆2

 

現地レポートは、アクション(ライブ感)が重要 

<示唆③> 
現地レポートはアクションやライブ感が重要 
〇:産地、工場etc.・・・レポーターが生産の現場で歩き、話し、飲んだり食べたりする
ライブ感溢れる映像は、見ている人を引き込む力強さがある 

産地や工場でレポーターが生産現場を歩いたり、話したり、飲んだり食べたりするようなライブ感あふれる映像は、見ている人を引き込む力強さがあります。 

おいしさ現地レポート示唆3

レポーターが畑を歩き、収穫物の入ったコンテナを持ち上げたり、商品を飲みながら生産者と話す様子などを見せます。その場で商品を飲んだり食べたりすることで、産地の広大さや自然の感覚も相まって、ライブ感をもって見せることができます。歩きながら話すというアクションはレポートに躍動感を与え、ライブ感を演出します。 

また、工場では、湯気の立つ出来立ての商品をその場で食べ、おいしさをストレートに伝えることも有効です。作り立てであることは非常においしいことを連想させ、商品を食べてみたいという強い衝動に駆られるでしょう。 
こうしたことを現地の工場で行い、「これがそのまま届くんだ」という認識を与えることが、購入動機につながります。 

 

2.①試飲会・試食会 ②体験談 

食品ジャンルには欠かせない食べる・飲むシーンです。

単に「おいしい」だけのコメントを繰り返さず、子供、感覚ことば、具体的表現、幅広い年齢層、豪快な飲みっぷりで表現する

<示唆①>     
単に「おいしい」だけのコメントを繰り返さず、子供、感覚ことば、具体的表現、幅広い年齢層、豪快な飲みっぷりで表現
〇:1人で飲むよりも、家族や夫婦で「美味しそうに、幸せそうに、楽しそうに」飲むシーンが有効 
〇:「ゴクゴクと喉を鳴らすような飲みっぷり」「 豪快な飲みっぷり」はインパクトに 
〇:子どもが飲んで「おいしい!」というコメントは、本当の美味しさを伝えられて有効 

試飲会を開催し、様々な年代の家族が、それぞれの味の印象を語る様子を見せることが効果的です。20代、30代、子供、そしてシニアの方々など、様々な人が飲むことで、幸せな雰囲気が伝わり、非常にポジティブな印象を与えます。 
また、幼稚園での試飲会を実施し、子供が「おいしい」とコメントするのも非常に強力です。子供は正直であるという潜在意識が働くため 、「本当のおいしさ」が伝わりやすいです。 
おいしさ試飲会示唆1
もう一つ良い事例です。 
おいしさを訴求する商品の場合、体験談は印象が薄くなりがちなので、愛用者のお気に入りポイントや使い方を示すなどの工夫で、「手放せない感」「密着感」をアピールすることが大切です。 
 
おいしさ試飲会示唆2
ある夫婦がただ商品を飲むだけでなく、少し工夫してオリジナルのドリンクを作り、毎日夫婦で飲んでいる様子をリアルに見せることで、体験談に工夫を凝らすことができます。単純に「おいしい」と言うだけでなく、具体的に何をしているのか、どのように飲んでいるのか、どのように喜んでいるのかを見せていくことが重要です。 

 

健康効果を目的とする食品 ジャンルの7つのマスト要素~事例解説  

健康効果を目的とする食品 ジャンルの7つのマスト要素 

健康効果を目的とする食品の代表的なものとしては、野菜ジュースや青汁などがありますが、そういったものも、おいしさ訴求に加えて、その健康効果のエビデンス的なものをしっかり打ち出していくことが重要になります。 

 健康目的の食品マスト要素一覧
影響力が高い順に7つのマスト要素を挙げ、具体的な制作ノウハウを解説します。 
1.現地レポート 
2.成分、メカニズム、質感の一発ビジュアル 
3.試飲会やタレントによるおいしさ訴求 
4.体験談 
5.製品のこだわり・開発秘話 
6.問題提起 
7.権威者コメント 

健康目的の食品のインフォマーシャルを制作する上では、これらの要素をいかに効果的に盛り込んでいくかが課題となります。  
 
各要素について、具体的な制作ノウハウを詳しく見ていきます。  
実際の事例に基づいたシーンについて、新たに生成AIを活用して画像を作成しました。 

 1.現地レポート 

商品の原材料や産地、製造過程など、作り手の「顔」を見せる 

<示唆①>  
商品の原材料や産地、製造過程など、作り手の「顔」を見せる 
〇:商品の美味しさ・安全性を伝え、 直感的に購入意向を高める 

現地レポートはアクションやライブ感が重要です。 
これらはおいしさ訴求の場合と変わらず、商品のおいしさや安全性を伝え、直感的に購入意欲を高めることがポイントです。 

現地レポート示唆1生産者の顔は、素朴さが重要です。真摯に栽培や生産に取り組んでいる様子が見える人が適しています。例えば、珍しい栽培方法を紹介したり、栽培の苦労を語ったり、収穫物に対する嬉しそうな笑顔を見せることなどが有効です。大切に作られている様子が伝わり、信頼感が増します。 
朝採りの収穫物を持つ生産者の嬉しそうな笑顔も良い例です。生産への誇りや努力が伝わり、商品自体の質を高めることにつながります。 

 

現地レポートは、アクション(ライブ感)が重要 

 <示唆②>  
現地レポートは、アクション(ライブ感)が重要 
〇:産地、工場など、レポーターが生産の現場で歩き、話し、飲んだり食べたりするライブ感溢れる映像は、見ている人を引き込む力強さがある 自分の言葉で商品USPを語る 

現地をただレポートするのではなく、そこにライブ感のあるようなアクションを加えていくと効果的です。 

現地レポート示唆2

まず、良い例です。大自然の中の畑でレポーターが作物と共にデモンストレーションを行っています。自然の力や恵み、太陽の光を感じさせるような、人工的なものがなく広大で澄んだ空気感が感じられる映像が望ましいです。 

逆に、悪い例ですが、集荷場のような自然感のない場所で、ただ立って会話するシーンは印象に残りません。現場をレポートする場合でも、背景の重要性や、そこでのアクション、ライブ感が生きる場所での撮影が重要です。 

 

2.成分・メカニズム・質感の一発ビジュアル 

驚きを感じさせるグラフで伝える 

<示唆①> 
驚きを感じさせるグラフで伝える 
×:文字情報、口頭だけでは伝わらない 

驚きを感じさせる表現として、グラフで伝えるという方法があります。 

成分メカ示唆1
レーダーチャートグラフは、パッと見て分かりやすいです。バラエティ番組のような「へー!」という驚きを感じさせ、違いが明快に分かるようなグラフであることがポイントです。グラフであれば何でも良いというわけではありません。 

 

含有量は、明確な数字で伝える 

<示唆②> 
含有量は、明確な数字で伝える  
×:「たっぷり」といった抽象的な言葉では伝わらない 

成分メカ示唆2栄養素がたっぷり入っているとだけ伝えても伝わりません。何がどのくらい入っているのかを明確な数字で見せ、その量やグラム、多さをビジュアルで示すことが重要です。 

 

ビフォア・アフターで伝える 

<示唆③> 
ビフォーアフターで伝える 
〇:ギャップが大きいほど、驚くほどの効果が感じられて有効  

成分メカ示唆3こちらは、三人のある一日の野菜摂取量に対して、商品をプラスすることで、一日に必要な野菜の量がどれだけ増え、十分に足りるようになるかを示しています。商品を加える前(ビフォー)は推奨量に達していない野菜摂取量が、商品を一つ摂るだけで(アフター) 十分に摂取できるようになるという表現は、見てすぐに分かります。
商品を加えることで、食事の栄養バランスが格段に改善されることが、ビフォー・アフターでみせることでパッと見て理解できます。  

目で見てわかる色や質感は味を連想させる  

<示唆④> 
目で見てわかる色や質感は味を連想させる 
〇:「言葉では表現しにくい「おいしさ」を伝えるには、映像の持つ力が不可欠。 

成分メカ示唆4良い例は、クリーミィな飲み物をグラスにゆっくり注ぐ映像です。水とは違うとろりとした質感がよく伝わり、「おいしそう」「飲んでみたい」と購入意欲を高めました。 
これに対し、悪い例は、紙パックをストローで飲んでいるシーンで、商品の内容や質感がほとんど伝わらず、どんなものなのか感じられませんでした。 

 

飲みやすさ、のどごし、食感を伝える 

<示唆⑤>   
飲みやすさ、のどごし、食感を伝える 
〇:あたかも飲食したかのように感じさせる。他の食品の味を例にするのもわかりやすい 
〇:まろやか、クリーミィ、生クリームみたい、なめらか、サラサラ、スーッと入っていく、トロっとしてるなど、オノマトペ(擬声語・擬態語)を駆使する 

インフォマーシャルでは、オノマトペを使うことで説明するのが難しいことでも効果的に伝わります。 

成分メカ示唆5
「生クリームみたいにコクがあってトロッとしている」と伝えることで、コクやとろみ、クリーミィさが直感的に伝わる良い例となります。 

商品USPを視覚的に伝える 

<示唆⑥> 
商品USPを視覚的に伝える 
〇:詳細に伝えられない商品USP情報でも、映像で見せることで伝わることがある 

成分メカ示唆6ガラスの器に盛られたカラフルな野菜の量を見せることで、「これだけの量が入っているんだ!」と一発で伝わります。商品の特徴を言葉で説明するよりも視覚的に見せる方が伝わります。 
もう一つの例ですと、登場人物を全て女性にすることで、女性向けの商品であることが伝わります。女性ばかりの番組で会話が盛り上がる様子は、直感的に「女性にとって良い商品なんだな」と感じていただけます。

 

明らかな違いを視覚で訴求する 

<示唆⑦> 
明らかな違いを視覚で訴求する 
〇:視覚的にわかりにくいものは伝わりにくい。違いの明白なデモは、瞬時に理解させることができる 

明白な違いを見せることで、瞬時に理解させることができます。特に色、大きさ、形といった視覚的な要素は非常に伝わりやすいです。 

成分メカ示唆7トマトを切って断面を見せ、その色の違いで原材料の良さやおいしさを伝えた例です。一般的なトマトとジュース専用トマトの断面を比較し、「ジュース用トマトは芯まで真っ赤。だからおいしいんです」と見せることで、違いが明確に伝わります。 

 

3.試飲会やタレントによるおいしさ訴求

意外なおいしさを、様々な人が様々な言葉で訴える 

<示唆①> 
意外なおいしさを、様々な人が様々な言葉で訴える 

〇:「意外なおいしさ」を驚きを持って伝えることで、本当においしいのでは?とイメージ転換させる 
〇:タレントや食関係の専門家が「心から言う」と、さらに説得力が増す 
〇:試飲会では、「これまで飲めなかったのに飲める!」などのコメントが有力

試飲会示唆1良い例として、シェフが店で商品を試飲し、「フルーツ入ってないの?砂糖入ってないの?」と驚くシーンがあります。味のプロであるシェフが驚きを語ることで、「そんなにおいしいんだな」「味がわかる人が言っているのだから間違いないだろう」と視聴者は感じます。 

 

ゴクゴク飲み、「おいしい」と笑顔で言う(子供の試飲は強力)  

<示唆②> 
ゴクゴク飲み、「おいしい」と笑顔で言う(子供の試飲は強力) 
〇:子供は嘘をつかないという固定観念が有効に働き、「本当においしいんだ」と信じさせる 

試飲会示唆2子供が「おいしい」と第一声を発し、口の周りをジュースで赤くして言う様子は、リアルにゴクゴク飲んだことが伝わり、非常に強力です。 

 

試食会・試飲会は、「購入を迷っている層」にも有効

<示唆③> 
試食会・試飲会は、「購入を迷っている層」にも有効 
〇:客観的な意見なので、社会的証明効果が大で、愛飲者以上にリアリティが増す。特に、「子供の試飲⇒美味しい!」は、信頼性が高い。老若男女が登場して、その人なりの言葉で様々に評価していることが重要

試飲会示唆3
シニアの女性二人が初めて商品を口にして「こんなにおいしいの?」と語るシーンです。それぞれの言葉で評価をすることで、購入を迷っている層にも有効に働きかけます。 

 
4.体験談   

愛用者の動きやビジュアルから商品ベネフィットを直感させる 

<示唆①> 
愛用者の動きやビジュアルから商品ベネフィットを直感させる   
〇:パワフルな姿が健康効果を直感させ、この商品を摂れば、「自分もキビキビ・はつらつとできそう」と直感させる 原材料をインパクトをつけて見せる 

愛用者のパワフルな姿が健康効果を直感させ、「この商品を取れば、自分もキビキビ・はつらつとできそう」と直感させることができます。健康を訴求する食品においては、愛用者の見せ方が重要です。 

体験談示唆1良い例として、フラダンスをする姿と輝く笑顔の体験談があります。生き生きとした姿を見ることで、「私もこの商品でああなれるかもしれない」と自分が商品を使用して、生き生きと過ごしているイメージを持つことができます。 


明るい屋内や屋外でのシーンが有効 

<示唆②> 
明るい屋内や屋外でのシーンが有効 
×:室内にこもる趣味や暗い室内では、はつらつ感が伝わらない 

商品を飲んで健康で生き生きとした生活が送れるというイメージを統一することが大切です。 

例えば、夫婦でゴルフを楽しんでいるシーンは、屋外で明るくハツラツと活動している様子が伝わり、非常に有効です。「商品を購入して、明るく元気に過ごしているんだな」ということが直感的に分かります。 

体験談示唆2

自分の言葉で商品USPを語る  

<示唆③> 
自分の言葉で商品USPを語る 
〇:リアリティが増す 
〇:愛用者の口から商品USPの良さを語らせることで、良さに気づき・魅力に感じることができる 

リアリティを感じることは、インフォマーシャルにとって非常に重要です。 

体験談示唆3「歯が悪いので野菜が丸ごと摂れるのが良い」と、商品を飲む理由を語る人がいます。歯が悪い人がこれを見ると、「これいいな」と良さに気づくでしょう。これまで歯が悪くても野菜が食べられないことに意識がなかった人も、「歯が悪いからよく噛めないけれど、野菜ジュースで栄養を補っている」と言われると、その良さにハッと気がつくことがあります。自分の言葉で語っていただくことは、リアリティを生み、心に響くのです。 


 家族や友人とベネフィットを語る 

<示唆④> 
家族や友人とベネフィットを語る 
〇:仲の良い夫婦、家族、親子、友人の関係性の中で商品が愛されていることが、リアリティ(生活密着感)となる

体験談示唆4夫婦が一緒に商品を飲んでいるシーンです。夫婦の愛用者が共通の趣味を持ち、仲良く一緒に飲んでいるシーンを見せることは非常に強力です。仲の良さも好意的に捉えられ、「私もあんなふうになりたいな」という憧れにもつながります。 


商品に対する「惚れ込み」「思い入れ」を伝える 

<示唆⑤> 
商品に対する「惚れ込み」「思い入れ」を伝える 

×:登場人物ではない息子のことや夫のことを思い出しながら話すようなシーンは印象に残らない 
〇:「惚れ込みコメント」は、手放せない感のリアリティを感じさせる   

体験談示唆5

良い例として、「一生続けます」と語る愛用者の言葉があります。この一言で、その人の惚れ込みや思い入れが非常に強く伝わります。「一生続けます」という言葉に、商品の良さが強く感じられます。こういう言葉は「言ってください」とお願いして出てくるものではありません。取材の中で自然に出てきた言葉だからこそ、強力です。 

勢いよく飲んだり食べたりする 

<示唆⑥>   
勢いよく飲んだり食べたりする 
〇:開発担当者が自分の言葉で、熱意を持って話すことで真実の熱意が伝わり、視聴者を魅了 

体験談示唆6
一気に飲み干すシーンではなく、飲みづらそうに苦しそうに飲むのは、やはり商品の良さを感じさせません。グッと飲んで、「これおいしいんですよ」「こんな感じで毎日飲んでいます」と言われると、勢いが伝わり、リアリティを感じさせます。 

愛飲者のリアリティを見せる・感じさせる  

<示唆⑦>   
愛飲者のリアリティを見せる・感じさせる 
〇:わざとらしさではなく、使用のリアリティを感じさせることができる 

どのように使っているのか、どこに置いてあるのか、といった細かい点だからこそリアリティを感じさせます。 

体験談示唆7必ず毎朝飲んでいること、忘れないように冷蔵庫にいつも入っていることを示しています。実際に冷蔵庫を開けて、中にジュース缶が入っているところを見せることでリアリティが生まれます。「このように真似すればいいんだ」と視聴者に感じさせ、商品購入の意欲を高めます。冷蔵庫の中は、日常のリアリティを非常によく見せる場所です。

 

オリジナルの使い方を示し、「私もやってみたい」と思わせる 

<示唆⑧>   
オリジナルの使い方を示し、「私もやってみたい」と思わせる 
〇:工場の「清潔さ」や「誠実な製造過程」は信頼と安心を感じさせ、購入意欲を喚起させる。
〇:料理などに使えることを示し、「余ったらどうしよう」「買って失敗したらどうしよう」と躊躇する気持ちを払拭する。  

体験談示唆8

野菜ジュースをミートソースに加えて食べているシーンがあります。これを見せることで、「余ることもないよね」「こういう食べ方もできるから大丈夫なんだな」と視聴者は連想します。また、料理に入れるとおいしいというところを、実際にやっている方が見せてくれると、非常にリアリティが感じられます。単純に体験談の中で話すだけでなく、実際に鍋に入れる映像を見せるか見せないかで、大きく違ってきますので、このようなシーンを見せていくことが重要です。 


5.製品のこだわり・開発秘話 

研究所や契約農場などを見せる  

<示唆①>   
研究所や契約農場などを見せる 
〇:研究所や農場を見せることで、商品の価値が上昇し、信頼感が生まれ、買いたいと思わせる

開発示唆1契約農場でメーカー専用のコンテナなどを見せることで、商品の特別さや貴重さを感じさせ、価値を上昇させることができます。 

また、研究所のシーンで、白衣の研究員が試作品を扱う様子など、リアリティ要素を盛り込むと、商品の価値が伝わります。「こんなに一生懸命開発してくれているんだ」という思いが伝わり、信頼感が生まれます。 


工場の清潔さを見せる 

<示唆②>    
工場の清潔さを見せる 
〇:清潔な工場を見せることで、安全性を確認でき、買いたいと思わせる  

開発示唆2工場や会社の清潔感が、購入意欲に結びつくことも分かっています。工場はスケール感清潔さも、たくさん作っているかという点も重要になってきます。 

 

大量の原料・素材があるスケール感を見せる 

<示唆③>    
大量の原料・素材があるスケール感を見せる 
〇:大量の原料・素材があるスケール感は、商品がたくさん売れていると感じさせ、自分も買いたいと思わせる  

これだけたくさんのものを使ってたくさん販売しているということは、多くの人が喜んでいるんだな、と見せることができます。 

開発示唆3
工場の前に原料が積み上げられているシーンなど、たくさんの原料があるスケール感は、「商品がたくさん売れている」と感じさせます。これも一発で見せて感じさせることができるため、非常に強力な要素になります。 

 

 現場で開発者本人が自分のこだわりを熱く語る 

<示唆④>   
現場で開発者本人が自分のこだわりを熱く語る 
〇:開発担当者が自分の言葉で、熱意を持って話すことで真実の熱意が伝わり、視聴者を魅了 

開発示唆4「味と栄養にこだわりました。100種類以上試作しました。」と熱く語る開発者の言葉があります。こうした言葉は、見る人を引き込み、印象に残ります。実際に現場で「このように行った」ということを再現していただくようなシーンを撮ると、リアリティが増します。 

また、違う例では、元々母親の健康のためにこの商品を開発したというような、ものづくりに対する気持ちや開発者の人柄が伝わり、非常に共感を得ることができます。工場のこだわりの製法から、作り方の丁寧さも伝わります。 

 

独自の製法は開発者による丁寧な説明で伝える 

<示唆⑤>   
独自の製法は開発者による丁寧な説明で伝える 
〇:難しい製法名とその内容は、文字情報や ナレーションだけでは伝わらない  

開発示唆5開発者自らの言葉による分かりやすい説明を現場で行うことで、理解を深め、伝えることができます。 

 

6.問題提起 

必要摂取量などは、実物で提示する   

<示唆①>    
必要摂取量などは、実物で提示する   
×:数字や文字情報だけでは伝わらない 
〇:見てすぐ分かる映像から、そんなに摂れないと直感させたり、自分のことだと気づかせる 

問題提起示唆1実際に必要な野菜の量を、文字だけでなく実物の野菜で提示しています。例えば、350gの野菜を見せるのに、100gずつの野菜サラダの盛り合わせのようなものを3.5個分見せるなど工夫しています。これが、「こんなに摂れない」と直感させることになります。 

 

7.権威者コメント  

権威者・専門家が客観的な立場で、成分の必要性を説明する 

<示唆①>   
権威者・専門家が客観的な立場で、成分の必要性を説明する 
〇:「私も摂らなきゃ」と、感じさせる 
〇:食品から摂取の困難さをアピールするとわかりやすい 
〇:商品USPから離れず、先生の言葉で熱意を持って 語ることが重要 
〇:全画面で見せるほうがインパクト大 

権威者示唆1大豆イソフラボンの重要性について、自信を持って説明する専門家のシーンがあります。専門家がその立場で、成分の必要性を説明することで、視聴者は納得し、その重要性を理解します。 

 健康を目的とする食品ジャンルでは、おいしさを訴求する食品ジャンルとは異なり、単純に現地を見せたり、おいしさを訴求するだけでなく、一発ビジュアル、体験談、製品のこだわり、問題提起、権威者のコメントのような情報を織り交ぜていくことで、その効果感やベネフィット感をしっかり疑似体験していただき、「これなら良い」と納得していただくことが非常に重要になります。
そのため、必須構成要素も七つと多岐にわたっています 。 

 

まとめ

おいしさ目的の食品のインフォマーシャルでは、作り手の顔や製造過程をリアルに伝える「現地レポート」と、子供の正直な感想や愛用者の具体的な工夫を通じて、単なる「おいしい」を超えた感動を届ける「試飲・体験談」が重要です。 

・健康目的の食品のインフォマーシャルは、現地レポートで信頼性を高め、成分のビジュアル化や体験談、開発秘話で説得力を補強。問題提起や権威者のコメントを加え、多角的に健康効果を訴求することが重要です。 

 



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この記事の著者

折橋 雄一

メディアバイイング、TV通販会社の営業担当を経て、ダイレクトマーケティング業務に従事。TVインフォマーシャルを中心にしたアクイジション領域から、CRM戦略立案や顧客育成プログラム立案等のクライアントサポートを推進。調査と分析を核としたPDCAと、得られた知見を統合しオリジナルメソッドを開発することに力を注いでおり、通販の顧客インサイトを可視化した「カスタマージャーニーマップ」や口コミ循環のマーケティングモデルである「アンバサダーハリケーンモデル」、顧客育成のプロセス全体を描いた「CRMサクセスマップ」を開発。