これまでのコラムで、TVインフォマーシャル全般におけるレスポンス向上のための表現・演出や、構成に不可欠な要素について解説してまいりました。
今回は、特に「サプリメント」ジャンルに焦点を当て、インフォマーシャルにおいて、どのような表現が視聴者の心に響き、効果をもたらすのかを深掘りしていきます。
サプリメントの通販事業において、インフォマーシャルは強力な販売チャネルです。しかし、ただ商品を説明するだけでは、視聴者の心は動きません。偶然番組を目にした視聴者に「これは私のための商品だ!」と感じさせ、電話を手に取ってもらうには、緻密に計算された戦略と制作ノウハウが必要です。
このノウハウは、実際の購入者やモニターの方々へのアンケート調査という二つの手法を用いて、何が効果的な表現なのかを探索した結果に基づいています。ジャンル別の第一弾としてサプリメントのインフォマーシャル表現ノウハウをお届けします。
実際の事例に基づいたシーンについて、新たに生成AIを活用して特徴が分かりやすいように画像を作成しました。
参考:シリーズ「今こそ、インフォマーシャル!」⑤良いインフォマーシャルはこうつくる!|COCAMP 顧客と共創するDAIKOのマーケティングポータル
シリーズ「今こそ、インフォマーシャル!」⑥ レスポンスがとれる制作ノウハウ全公開! 【表現・演出編】
シリーズ「今こそ、インフォマーシャル!」⑦レスポンスがとれる制作ノウハウ全公開! 【マスト構成要素編】
大前提!インフォマーシャルは「お客様視点」がすべて
インフォマーシャル制作で最も重要なのは、徹底した「お客様視点」です。一般的なCMと違い、インフォマーシャルのゴールは「注文してもらうこと」。受け身の視聴者に対して、一方的に情報を押し付けるのではなく、以下の3つの基準で内容を考える必要があります。
お客様が理解できるか?
お客様が聞きたい・見たい情報か?
お客様が聞いて・見て買いたくなるか?
この「お客様視点」を具体的な表現に落とし込むための3つの柱がこちらです。
①ベネフィット:お客様が得られる「理想の未来」を伝える
商品を使うことで、お客様の生活がどう良くなるのか(ベネフィット)を明確に、魅力的に伝えます。「この成分はすごい」ではなく、「この商品で、あなたも階段をスイスイ上れる毎日を送りませんか?」と語りかけることが重要です。
②USP:なぜ「この商品」でなければならないのか?
ベネフィットを支える、商品独自の強み(USP)を具体的に、納得できるように伝えます。「特別な製法で抽出した希少成分」など、他社にはない魅力を示し、「だからこの商品を選ぶべき」という理由を明確にします。
③一発明快ビジュアル:理屈より「感情」に訴えかける
複雑な理屈よりも、パッと見て一瞬で納得できるビジュアルが効果的です。
例えば、コラーゲンの弾力を示す「ぷるっぷる」の映像や、元気さを象徴するアクティブな活動シーンなど、五感を刺激し、視聴者が商品を疑似体験できるような表現を追求します。
サプリメントのインフォマーシャル表現6つのマスト要素~事例解説
サプリメントのインフォマーシャル表現6つのマスト要素
調査分析の結果、サプリメントのTVインフォマーシャルにおいて、視聴者の心を動かし、購買につなげるためには、特に重要ないくつかの「マスト要素」があることが分かりました。これらが番組に含まれていないと、顧客の心には刺さりません。
影響力が高い順に並べると、①体験談、②成分メカニズムの解説、③問題提起、④実演・デモンストレーション、⑤開発と製造の現場・秘話、⑥効果を感じさせるメタファー映像の6つです。
インフォマーシャルを制作する上では、これらの要素をいかに効果的に盛り込んでいくかが課題となります。
それでは、各要素について、具体的な制作ノウハウを詳しく見ていきましょう。
実際の事例に基づいたシーンについて、新たに生成AIを活用して画像を作成しました。
① 最も重要!「体験談」で共感と信頼を生む9つのポイント
体験談は、サプリメントのインフォマーシャルで最も影響力の高い要素です。ここでは、体験談の効果を最大化するための9つの重要な示唆をご紹介します。
イキイキした活動の様子から、商品ベネフィットを直感させる
<示唆①>
イキイキした活動の様子から、商品ベネフィットを直感させる
〇:この商品を摂れば、「自分もきびきび・はつらつになれそう」と直感させることができる。
〇:視聴者が共感できる身近なスポーツシーンが有効。
まず、愛用者が生き生きと活動している様子を見せ、商品のベネフィットを直感させることが大切です。
60代の男性が元気にボートを漕いでいる姿や、女性が軽やかに階段を駆け上がるシーンは、「このサプリを飲めば自分もあんな風にはつらつと過ごせるかもしれない」という期待感を視聴者に抱かせます。
悪い例です。
逆に、有名人であってもリビングに座って話すだけといった動きのない映像では、商品の魅力は伝わりにくくなります。室内で歌を歌うといったシーンも、屋外での活動に比べるとパワフルさや躍動感が伝わりづらく、ベネフィットを感じさせにくい傾向があります。
自分の言葉で商品USPを語る
<示唆②>
自分の言葉で商品USPを語る
〇:自分にとって「なくてはならない存在」であることを伝えることで、リアリティが増し、本当に効果があるんだと感じさせることができる
60代の人が、「40代、50代の人にもそこそこ付いていくことはできます」と言う具体的なコメントは、商品のベネフィット を伝え、愛用者にとって「なくてはならない存在」であることを示し、リアリティを増します。視聴者は「本当に効果があるんだ」と感じ、特に老化防止のような具体的な効果感に結びつきやすくなります。
変化の様子をビフォーアフターで語る
<示唆③>
変化の様子をビフォーアフターで語る
〇:この商品を摂れば、「自分も変われる」と直感させることができる。
〇:以前の悩みがなくなり、心から感動していることを「言葉や表情」で伝える。
×:ビフォーがないと心に響かない
「以前は入院するほど体調が悪かったけれど、今は肌も好調です」といった具体的なエピソードは説得力を持ちます。特に、以前の悩みが解消され、心から感動している様子を言葉や表情で伝えることで、視聴者は「自分も変われるかもしれない」と直感します。
ここで重要なのは、必ずビフォーを提示することです。それがないと、アフターの感動はなかなか心に響きません。
肌ツヤ・血色の良さを見せる
<示唆④>
肌ツヤ・血色の良さを見せる
〇:肌ツヤの良さは女性にも男性にもよく見られており、一目で、「元気さ、若さ」を感じさせることができる
4つ目は、肌ツヤや血色の良さを見せること。これは男女問わず、驚くほど視聴者がよく見ているポイントであり、元気さや若々しさを一目で感じさせることができる「キラー映像」となり得ます。体験者のツヤツヤした顔は、それだけで商品の効果を雄弁に物語ります。
商品に対する「惚れ込み」「思い入れ」を伝える
<示唆⑤>
商品に対する「惚れ込み」「思い入れ」を伝える
〇:自分にとって自分にとって「なくてはならない存在」であることを伝えることで、リアリティが増し、本当に効果があるんだと感じさせることができる
5つ目に、商品に対する惚れ込みや強い思い入れを伝えること、が挙げられます。「継続は力なりですね」といった言葉に、健康に気を遣っている方ならではの説得力が加わると、視聴者はその熱意に引き込まれます。「この人が言うなら間違いない」と感じさせることができるのです。
実際に飲用シーンを見せることで疑似体験させる
<示唆⑥>
実際に飲用シーンを見せることで疑似体験させる
〇:摂取シーンは必ず見せ、本人が本当に信じて飲んでいる、飲み慣れていると感じさせる
6つ目は、実際にサプリメントを飲むシーンを見せ、視聴者に疑似体験させること。バッグからボトルを取り出し、慣れた手つきで飲む様子は、「いつも常用しているんだな」というリアリティを感じさせます。あたかも自分が飲んでいるかのように細かく見せることで、疑似体験感が強まり、視聴者は「私もこうすれば良くなれるかも」という期待を抱きやすくなります。
生活密着感を感じさせる
<示唆⑦>
生活密着感を感じさせる
〇:本人が本当に気に入って・手放せなく・毎日飲んでいる、と感じさせると説得力に。
〇:棚など定位置からいつものように取り出すことが、生活密着リアリティを感じさせる。
7つ目の示唆は、生活に密着したリアルな様子を感じさせること。いつも決まった戸棚やカバンの中からサプリを取り出すといった、日常に溶け込んだシーンは、「やらせではない」という信頼感につながります。本当に気に入って手放せない様子を見せることで、説得力が高まります。
第三者が愛用者を褒める
<示唆⑧>
第三者が愛用者を褒める
周囲の評価は効果のエビデンスとなる。特に子どもの率直なコメントでリアリティが増す。
8つ目は、第三者、特に子どもが愛用者を褒めるシーンを盛り込むこと。周囲からの評価は、効果の客観的なエビデンスとなります。小学生の娘さんがお母さんを「元気にしてるかな?」と褒めるような、率直で素直なコメントは「子どもは嘘をつかない」という感覚と結びつき、非常に強いリアリティを生み出します。
関係ないことに目を向けさせない
<示唆⑨>
関係ないことに目を向けさせない
×:愛用者のリアリティを見せることは大切だが、商品やその人の人となりに関係ないものを強調すると、そこばかりが目について、感情移入できない。
最後の9つ目は、商品や体験談と関係ないことに視聴者の目を向けさせないこと。
これはこれまでの示唆とは少し異なる観点ですが、非常に重要です。例えば、体験者の自宅が「海の見える素晴らしい家」だった場合、視聴者の意識は「羨ましいな」という感想に向いてしまい、肝心の商品情報が頭に入ってきません。背景に余計な情報があると、感情移入の妨げになるため、注意が必要です。体験談のリアリティを追及するあまり、商品ベネフィットとは関係ない映像を出してしまうと逆効果になるという恐ろしい例です。こういうことは調査をしてみないとわからないことでした。
② 難解な情報を瞬時に伝える「成分メカニズムの解説」
2番目に重要な要素は、成分メカニズムの解説です。専門的になりがちな情報を、いかに分かりやすく伝えるかが鍵となります。
一目で理解できる現物(実写)のビジュアルで伝える
<示唆①>
一目で理解できる現物(実写)のビジュアルで伝える
〇:難しい情報も「映像」で見れば瞬時にわかるが、文字情報や口頭で言うだけでは伝わらない
〇:成分の原材料は、シズル感のある映像で伝えると、購入意欲が高まる
1つ目は、現物や実写のビジュアルで直感的に伝えること。
例えば、ニンニクサプリの原材料として、青森県産の立派なニンニクや、それが育つ畑を生産者の顔と共に見せることで、品質の良さが伝わり、購入意欲が高まります。難しい情報も、シズル感のある映像で見せると瞬時に理解できますし、これなら、品質もいいはず、と購入意欲が増します。
成分作用の様子は、CGアニメで直感的に伝える
<示唆②>
成分作用の様子は、CGアニメで直感的に伝える
〇:難しい言葉を文字情報や口頭で言うだけでは伝わらない。CGアニメで簡略化、擬人化して伝える工夫をすると、瞬時に理解できる
2つ目は、成分の作用をCGアニメで分かりやすく伝えることです。例えば、動物性乳酸菌と植物性乳酸菌の違いを、肥沃な環境でぬくぬくと育って太ったキャラクターと、厳しい環境で鍛えられた力強いキャラクターとして擬人化して対比させると、視聴者はどちらがより強いのかを瞬時に理解できます。ただCGにするだけでなく、簡略化や擬人化といった工夫を凝らすことが、ベネフィットの伝達に繋がります。
逆に、せっかくCGアニメを作っても、成分作用をうまく説明できない、単なるイメージ図では何も伝わりません。
含有量の多さ・希少さは、数字や一発ビジュアルで伝える
<示唆③>
含有量の多さ・希少さは、数字や一発ビジュアルで伝える
×:文字情報や「たっぷり」「沢山」といった曖昧な言葉では伝わらない。
×:難しい情報も「映像」で見れば瞬時にわかるが、文字情報や口頭で言うだけでは伝わらない
3つ目は、含有量の多さや希少性を、数字や「一発ビジュアル」で伝えること。
「一発ビジュアル」とは、一目で見て伝わる効果的な映像や画像のことです。「たっぷり」といった曖昧な言葉ではなく、例えば植物のイラストの中で、ごく一部しかない希少成分をその大きさと色で示すようなビジュアルは、その価値を雄弁に伝えます。
また、「たくさん」と表現するのではなく、「100億個の乳酸菌」のように具体的な数字で示すことで伝わります。
③ 必要性を自分ごとにさせる「問題提起」
3番目の要素は、視聴者に「自分にも必要だ」と感じさせる問題提起です。
<示唆①>
権威者・専門家が科学的な見地から必要性を説明する
〇:「私も摂らなきゃ」と、感じさせる
〇:食品から摂取の困難さをアピールするとわかりやすい
権威ある立場の人や専門家が、科学的な見地から必要性を説明することが有効です。
専門家が「この成分は加齢と共に減少する上、食品から十分に摂るのは困難です」と解説すると、視聴者は「食事からはとれないのでサプリメントが必要だ」と納得しやすくなります。
専門家しか知らない意外な情報で惹きつける
<示唆②>
専門家しか知らない意外な情報で惹きつける
〇:一般的には知られていない成分情報を語り、「他でなくこの商品を摂らなければ」と思わせる
専門家しか知らないような意外な情報で引きつけることも効果的です。
「実はコラーゲンを摂るには、量より質が重要で、そのためにはアミノ酸の摂取が不可欠。その条件を満たすのが“〇〇”なのです」といった専門的な解説は、「信用できそう」という気持ちにさせます。
問題提起とエビデンス提示をセットで行う
<示唆③>
問題提起とエビデンス提示をセットで行う
〇:問題提起の証拠となるデータを見せることで、自分ごととしてとらえることができる ⇒一目でわかるグラフ
問題提起とエビデンスとなるデータをセットで提示することが重要です。
「この成分は年齢と共に減少します」と言うだけでなく、年代別の減少量を示すグラフを具体的に見せることで、視聴者は自分の年齢と照らし合わせ、「こんなに減ってしまうのか」と自分ごととして捉えることができます。
④ 魅力を五感に訴える「実演・デモンストレーション」
4番目の要素である実演やデモンストレーションは、商品の魅力をより具体的に伝える手法です。
原材料をインパクトをつけて見せる
<示唆①>
原材料をインパクトをつけて見せる
〇:比較・アクションをつける・アップにする等で原材料を見せると、商品への魅力がアップ
1つ目は、原材料をインパクトのある方法で見せること。
例えば、スッポンの煮こごりが乗ったお皿を揺らし、その「プルプル感」を見せることで、コラーゲンの豊富さを視覚的に伝え、「すごい」という感嘆を引き出します。比較やアップ、アクションを加えることで、原材料の魅力は格段にアップします。
大きさ・色・形・匂いを伝え、疑似体験させる
<示唆②>
大きさ・色・形・匂いを伝え、疑似体験させる
〇:比較・アップにする等でサプリメントを見せ、実際に手に取るような疑似体験感を与える
2つ目は、商品の大きさ、色、形、匂いなどを伝え、疑似体験させること。
たとえ効果とは直接関係なくても、キラキラと輝く綺麗なサプリメントを見せることは、「こんなに綺麗なものを体に取り入れたい」というポジティブな感情を喚起します。サプリメントそのものを魅力的に見せることも、購入意欲に繋がるのです。
実際に飲んで見せて摂りやすさを伝達
<示唆③>
実際に飲んで見せて摂りやすさを伝達
〇:実際の試飲場面で喉どおりの良さも「スルッ!」などの擬音語使い、わかりやすく伝える。
3つ目は、実際に飲んでみせて、摂取のしやすさを伝えること。「スルっと入ってきます」といった擬音語を交えながら、タレントが飲みやすそうに実演するシーンは、「飲みやすそう」と喉の通りなどを気にする視聴者の不安を解消し、購入へのハードルを下げます。
変化を測定・実験した映像を見せる
<示唆④>
変化を測定・実験した映像を見せる
〇:エビデンスで裏付けることで説得力が増す
4つ目は、変化を測定したり、実験映像を見せること。
これもエビデンスの提示であり、説得力が増します。例えば、ニンニクサプリを摂取した後の口臭を周期計で測定し、「ニオイがゼロ」であることを数字で示すと、ニンニクの匂いを気にしている人にとって強力な安心材料となります。
⑤ 安心と信頼を醸成する「開発と製造の現場秘話」
5番目の要素は、商品が生まれる背景を見せる開発・製造秘話です。これにより、商品への信頼感が深まります。
研究所や研究開発シーンを見せる
<示唆①>
研究所や研究開発シーンを見せる
〇:研究所や研究室を見せることで、商品の価値が上昇し、信頼感が生まれ、買いたいと思わせる
研究所や研究開発のシーンを見せることで、商品の価値は高まります。
立派な研究所の外観や、白衣の研究員が熱心に研究する姿は、「しっかりした研究に基づいて作られているんだ」という信頼感と安心感を生み出します。研究所の外観もそこで研究しているというリアリティを感じさせるので必ず入れておきたいシーンです。
開発秘話などのこだわりは自分の言葉で熱く語る
<示唆②>
開発秘話などのこだわりは自分の言葉で熱く語る
〇:開発担当者が自分の言葉で、熱意を持って話すことで真実の熱意が伝わり、視聴者を魅了
開発秘話などのこだわりを、開発担当者自身の言葉で熱く語ってもらうことが重要です。開発者が自らの言葉で苦労や熱意を語ると、その真実味が視聴者の心を打ち、「この人がこれだけ情熱を注いだ商品なら信じられる」と感じさせます。逆に開発者ではない人が開発秘話を語っても、あまり印象には残りませんので要注意です。
産地を見せて原料のこだわりや独自の生産方法を説明
<示唆③>
産地を見せて原料のこだわりや独自の生産方法を説明
〇:自然のシズルが溢れている産地で見せる素材は美味しさを感じさせ、購入意欲を高める
〇:作り手・売り手の「顔」を見せることは、商品の魅力を増幅させ、購入意向を高める
〇:独自の生産方法やこだわりについて、気持ちを込めて真摯に語ることが有効
3つ目は、産地を見せて、原料へのこだわりや独自の生産方法を説明すること。緑あふれる畑や青空といった自然のシズル感あふれる産地の映像は、素材の良さや美味しさを感じさせ、それが効果への期待感に繋がります。作り手の顔が見えることで、商品の魅力はさらに増幅されます。
近代的で衛生的な工場を見せる
<示唆④>
近代的で衛生的な工場を見せる
〇:工場の「清潔さ」や「誠実な製造過程」は信頼と安心を感じさせ、購入意欲を喚起させる。
4つ目は、近代的で衛生的な工場を見せることです。
清潔な工場で、一粒ずつ丁寧にチェックされているといった製造過程は、品質管理が徹底されていることの証です。これは商品の信頼性に直結し、視聴者に安心感を与え、購入意欲を喚起します。清潔な工場に見えるかどうかも十分検討するべきです。
⑥ 効果を感じさせるメタファー映像
最後の6番目の要素は、直接的な表現が難しい効果感を、比喩を用いて伝えるメタファー映像です。
摂取後の期待感・効果感をイメージさせる映像を見せる
<示唆①>
摂取後の期待感・効果感をイメージさせる映像を見せる
〇:晴れ晴れとした自然や澄み切った渓流の流れといった「自然」の映像から、「身体が軽く、 腸もきれいになる」といった、商品効果を連想
サプリメントは薬機法の規制もあり、効果ベネフィットをストレートに表現できません。そこで有効なのが、「摂取後の期待感や効果感をイメージさせる映像」です。
例えば、晴れやかで美しい自然や、澄み切った渓流のせせらぎといった映像は、視聴者に「体が軽くなる」「腸が綺麗になる」といった商品の効果を穏やかに連想させます。渓流のほとりに商品を置くだけの映像でも、「綺麗な川の流れを見て、腸の綺麗さがイメージできた」という声が聞かれるように、効果的な暗示となり得ます。特に自然の映像は、視聴者に良い印象を与えやすいため、積極的に活用したい手法です。
最後に、「それ(商品)を飲めば、イキイキとした毎日が送れる!」というイメージをいかに強く持っていただけるかにフォーカスすることを、今後の制作の参考にしていただければ幸いです。
まとめ
・サプリメントのインフォマーシャルで成功を収めるためには、最終的に「この商品を飲めば、生き生きとした毎日が送れる」というポジティブなイメージを、視聴者にいかに強く抱いていただけるかにかかっています。
・今回ご紹介した「体験談」「成分・メカニズムの解説」「問題提起」「実演・デモンストレーション」「開発と製造の現場・秘話」「効果を感じさせるメタファー映像」という6つのマスト要素を、それぞれのポイントを押さえながら効果的に織り込んでいくことで、視聴者の共感と信頼を獲得し、TVインフォマーシャルのレスポンスを向上させることができるでしょう。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。大広COCAMPでは、これからもダイレクトマーケティング・D2C事業に関するコラムを掲載してまいります。まだメルマガ未登録の方は、これを機会にぜひ、下記よりご登録ください。
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