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2025.06.18

もう顧客を見失わない!散在するデータから一人の顧客を理解するCDP(Customer Data Platform)活用術

なぜ、私たちは顧客を「見失って」しまうのか?

現代のビジネス環境は、かつてないほど複雑になっています。企業は、Webサイト、アプリ、SNS、実店舗、メールなど、多種多様な方法で顧客と接しています。その結果、日々膨大な量の顧客データが生み出されているのは間違いありません。例えば、ある顧客がウェブサイトで特定の商品を閲覧し、その後アプリでクーポンをダウンロードし、数日後に実店舗でその商品を購入したとします。さらに、後日メールで問い合わせを行い、SNSで企業アカウントをフォローするといった一連の行動は、今日の顧客にとってごく普通のことです。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。これらのデータが、それぞれのシステム(顧客管理システム、営業支援システム、マーケティングオートメーションツール、ECサイトのデータベースなど)にバラバラに管理されているとしたら? ウェブサイトの担当者は顧客の閲覧履歴しか分からず、店舗のスタッフは購入履歴しか把握していません。コールセンターの担当者は問い合わせ内容しか見ることができないかもしれません。これでは、まるでパズルのピースが散らばっていて、顧客の全体像が見えないのと同じです。

顧客データの分断が引き起こす様々な問題

この顧客データが分断されている状態こそが、私たちが顧客を「見失って」しまう根本的な原因なのです。顧客を全体的に理解できないと、様々な問題が生じます。

まず、顧客体験の一貫性が失われます。ウェブサイトで興味を示した商品について、店舗に行ったら「初めて聞く」といった対応をされたら、顧客は不満を感じるでしょう。オンラインとオフラインで情報が共有されていないと、顧客は「自分のことを分かってくれていない」と感じてしまいます。次に、本当の意味でのパーソナライズができません。顧客が本当に何を求めているのか、何に困っているのかが分からないままでは、一方的な情報提供や的外れな提案をしてしまいがちです。これでは、せっかくのマーケティング施策も効果が薄れてしまいます。

さらに、マーケティング施策の効果を正確に測ることも難しくなります。どのチャネルでのアプローチが、最終的な購入やエンゲージメントに繋がったのか、散らばったデータでは明確な判断ができません。結果として、顧客との関係が深まらず、顧客が一生涯で企業にもたらす価値であるLTV(顧客生涯価値)も伸び悩んでしまうのです。
しかし、これらの課題を解決し、散在するデータの中から「顧客一人ひとりの顔」をはっきりと捉え、顧客を「見失わない」ための強力なソリューションがあります。それがCDP(Customer Data Platform)です。CDPがどのようにしてこの「顧客を見失う」という問題を解決し、貴社の事業活動に貢献するのかを、具体的な活用術と共にご紹介します。

CDPとは?「一人の顧客」を理解するための最強ツール

私たちがなぜ顧客を見失ってしまうのか、その理由がデータの散在にあることをご理解いただけたかと思います。では、その課題を解決し、顧客一人ひとりの姿を明確に捉えるための「最強のツール」とは何でしょうか。それが、今回ご紹介するCDP(Customer Data Platform)です。

CDPを簡単に言うと、企業が持っているあらゆる顧客データを一箇所に集め、整理し、分析することで、顧客一人ひとりの永続的なプロファイル(360度ビュー)を構築・管理するプラットフォームのことです。まるで、散らばったパズルのピースをすべて集めて、一人の顧客の完成した絵を常に表示してくれるようなイメージです。

CDPはどのように顧客理解を可能にするのか?

では、CDPはどのようにして「一人の顧客」を深く理解することを可能にするのでしょうか?

まず、CDPの大きな特徴は、そのデータ収集能力にあります。ウェブサイトの閲覧履歴、クリック数、アプリ内での操作、オンラインでの購入履歴、オフライン、つまり実店舗での購入履歴や来店データ、さらには電話やメールでの問い合わせ内容、カスタマーサポートとのやり取り、SNSでの反応や投稿データ、広告の接触履歴など、顧客が企業と接するあらゆるチャネルから、生のデータをまるごと取り込みます。これらのデータは、その顧客がどのような行動を取ったのか、何を考え、何に興味を持っているのかという、顧客の「声なき声」を教えてくれる貴重な情報源です。

次に重要なのが、取り込んだデータを統合し、「名寄せ」を行う機能です。これが、CDPが「一人の顧客」を理解するための心臓部とも言えます。例えば、ウェブサイトで登録したメールアドレスと、実店舗のポイントカードで登録した電話番号が異なる場合、これまでのシステムでは別々の顧客と認識されてしまうことがよくありました。しかし、CDPは独自の技術を使って、これらの異なるデータソースから得られた情報を「同じ一人の顧客のものだ」と正確に識別し、紐づけます。これにより、バラバラだった情報がすべて一人の顧客のプロファイルに集約され、その顧客が「いつ」「どこで」「何を」「どうした」のかという、詳細な行動履歴や属性情報を時系列で把握できるようになるのです。

さらに、CDPが優れているのは、この顧客プロファイルがリアルタイムで更新される点です。顧客が新しい行動を起こしたり、情報が更新されたりすれば、その変化がすぐにプロファイルに反映されます。これにより、私たちは常に最新の「顧客像」を把握し、顧客の現在の状況やニーズに合わせて、タイムリーかつ適切なアプローチを仕掛けることが可能になります。

CDPとDMP、CRMとの違い

CDPの特性をより明確にするために、よく比較される『DMP(Data Management Platform)やCRM(Customer Relationship Management)』との違いにも触れておきましょう。

DMPは、主に匿名化されたオーディエンスデータ(広告配信のための不特定多数の集団データ)を収集し、分析するツールです。ウェブサイトの閲覧履歴などからユーザーの興味関心を推定し、広告配信の最適化に利用されますが、特定の「個人」を深く理解することには向きません。データも比較的短期間で消去されることが多いです。

一方、CRMは、顧客情報や商談履歴、問い合わせ内容などを管理し、主に営業やカスタマーサポート部門が顧客との関係を構築・維持するために使われます。顧客の名前や連絡先、購入履歴といった情報は得意ですが、ウェブサイト上での行動履歴やリアルタイムな顧客の感情変化といった「生きた行動データ」を多角的に捉えることには限界があります。

これに対し、CDPは、DMPのような幅広い行動データと、CRMのような個別の顧客情報を結合し、さらに企業の持つオフラインデータまで含めて「実名ベース」で統合します。そして、そのデータをマーケターが直接操作し、マーケティング施策に活用できるのが最大の特徴です。つまり、CDPは、顧客との関係を深めるための、まさに「顧客中心のデータ統合基盤」と言えるのです。

このCDPがあることで、私たちはもう顧客の断片的な情報に惑わされることなく、散らばったデータの中から「一人の顧客」の鮮明な姿を捉え、その顧客が本当に求めているもの、感じていることを理解できるようになります。これは、現代のマーケティングにおいて、顧客との深いつながりを築くための、まさに最強のツールと言えるでしょう。

もう見失わない!CDPで実現する「顧客理解」と具体的な活用術

これまでの話で、CDPが散らばったデータを統合し、「一人の顧客」の姿を鮮明に描き出す強力なツールであるとご理解いただけたことでしょう。では、その深く理解された「一人の顧客」という情報が、実際に私たちの事業活動にどのように役立つのでしょうか? ここからは、顧客を「見失わない」ためのCDP活用術を、具体的なシーンと共にご紹介します。

CDPが提供する顧客の360度ビューは、単なる表面的な情報ではありません。それは、顧客が過去に何をし、今何に興味を持ち、そして未来に何を求めているのかを予測するための深いインサイトを提供してくれます。顧客の属性だけでなく、「行動」と「文脈」を理解できるようになることで、私たちは顧客とのコミュニケーションを劇的に改善できるのです。

パーソナライズされた顧客体験の提供で顧客の心を掴む

顧客が「自分のことを分かってくれている」と感じる時、その企業への信頼感は飛躍的に高まります。CDPは、まさにそのパーソナライズされた体験を、顧客が触れるあらゆる接点で実現します。

  • ウェブサイトやアプリでの最適化 
    顧客があなたのウェブサイトやアプリを訪れた際、CDPに蓄積されたその顧客の過去の閲覧履歴や購買傾向、さらには興味関心に基づいて、表示されるコンテンツや商品を最適化できます。例えば、以前に特定のスニーカーを詳しく見ていた顧客には、次にアクセスした際にそのスニーカーの関連商品や、新しいデザイン、レビュー記事などをトップページに表示する、といった具合です。画一的な情報ではなく、顧客が今まさに求めているであろう情報を提供することで、「まさに私のためのサイトだ!」という感覚を顧客に抱かせることができます。
  • メールやアプリ通知の進化 
    かつて、メールマガジンといえば、全員に同じ内容を送るのが一般的でした。しかし、CDPを活用すれば、この常識は大きく変わります。例えば、特定の商品をカートに入れたまま購入に至っていない顧客には、その商品の魅力や購入を後押しする情報を載せたリマインドメールを自動で送ることができます。また、顧客の特定の行動(例えば、新しいサービスページを閲覧した、特定の商品カテゴリを繰り返し見ているなど)をトリガーにして、タイムリーに、その行動に合わせたメールやアプリ通知を送ることも可能です。これにより、顧客の「開封率」や「クリック率」は格段に向上し、メールが単なる一方通行の情報ではなく、「あなたへの大切なメッセージ」へと進化するでしょう。
  • 広告施策の高度化 
    広告は、不特定多数に届けるよりも、ターゲットを絞り込むほど効果が高まります。CDPは、この広告の精度を極限まで高めます。例えば、ある特定の商品ジャンルに強い興味を持つ顧客層や、過去に購入実績があるが最近離れてしまっている顧客層といった、より細かくセグメントされた顧客に対してのみ広告を配信することができます。さらに、顧客の行動に応じて最適なクリエイティブを出し分け、無駄な広告費を削減しながら、最も効果的なアプローチを実現できるようになるのです。

これらのパーソナライズされたアプローチは、顧客にとって「自分を理解してくれている」という喜びにつながり、顧客との関係性をより深く、強固なものに変えていくでしょう。

CDPの活用術はパーソナライズされた体験提供だけではない

CDPによって顧客一人ひとりの深い理解が進むと、私たちのマーケティング活動は、単なる情報の羅列から、顧客の心に響く「体験」へと変わっていきます。ここまでパーソナライズされた体験提供についてお話ししましたが、CDPの活用はそれだけに留まりません。

LTV(顧客生涯価値)の最大化で事業成長を加速させる

企業にとって、一度獲得した顧客との関係を長く、太くしていくことは非常に重要です。CDPは、このLTV(顧客生涯価値)、つまり顧客が一生涯で企業にもたらす価値を最大化するための強力な武器となります。

CDPは、顧客の行動データを詳細に分析することで、「この顧客はそろそろ離れてしまうかもしれない」といった離反の兆候をいち早く察知することができます。例えば、以前は頻繁に購入していたのに最近アクセスが途絶えがちな顧客や、特定のサービスの利用が減っている顧客を特定し、その顧客だけに向けた特別なクーポンを配信したり、過去の購買データに基づいた「あなたにおすすめ」のリマインドメールを送ったりと、顧客の離反を防ぐための個別のアプローチをタイムリーに実行できます。

また、顧客の購買サイクルや過去の購入履歴、サービス利用状況を深く分析することで、アップセル(より高額な商品やサービスへの移行)やクロスセル(関連商品の提案)の最適なタイミングを見極めることも可能です。例えば、特定のプリンターを購入した顧客には、数ヶ月後にインクカートリッジや用紙の定期購入を提案したり、保証期間の延長サービスをお勧めしたりできます。顧客のニーズを先回りして提案することで、顧客単価の向上と、顧客満足度の両方を高めることができるのです。

さらに、CDPを活用すれば、企業にとって特に価値の高い優良顧客の育成にも力を入れられます。高頻度で購入してくれる顧客や、高単価のサービスを利用してくれる顧客を特定し、その行動データから彼らが何を重視しているのかを理解します。その上で、VIP顧客限定の特別な先行情報や、顧客の利用状況に合わせたパーソナライズされたポイントプログラムを提供するなど、顧客との特別な関係性を深め、揺るぎないロイヤルティを築いていくことが可能です。

オムニチャネル戦略の実現で一貫した顧客体験を

今日の顧客は、オンラインとオフラインの境界線を意識しません。スマートフォンで商品情報を調べ、実店舗で実物を確認し、オンラインで注文する、といった行動はごく当たり前になっています。CDPは、まさにこのオムニチャネル戦略を現実のものにし、顧客がどのチャネルを使っても一貫したスムーズな体験を提供することを可能にします。

例えば、顧客がウェブサイトで特定の高価な商品を時間をかけて閲覧していたとします。CDPがその情報を店舗のシステムと連携していれば、その顧客が実店舗に来店した際に、店員がその情報を把握し、「先日ウェブサイトでご覧になっていた商品はこちらにございますよ」と、顧客のニーズに合わせたスムーズな案内ができるようになります。これにより、顧客は「私のことを理解してくれている」と感じ、ストレスなく購買プロセスを進めることができるのです。

また、顧客のコミュニケーションチャネルの好みもCDPで把握できます。アプリのプッシュ通知を好む顧客、LINEでメッセージを受け取りたい顧客、あるいはSMSでの連絡を希望する顧客など、それぞれの顧客が最も快適に情報を受け取れるチャネルを通じて、最適化されたメッセージを届けることで、顧客とのエンゲージメントをさらに深めることができます。

顧客サポートの改善で満足度を最大化する

顧客サポートは、顧客が企業に対して抱く印象を大きく左右する重要な接点です。CDPは、ここでも顧客を「見失わない」ための大きな力を発揮します。

顧客が電話やメールで問い合わせをしてきた際、CDPに蓄積された顧客の全履歴(過去の購入履歴、ウェブサイトでの閲覧履歴、これまでの問い合わせ内容、利用しているサービスなど)を、オペレーターが瞬時に参照できるため、顧客は何度も同じ状況を説明する手間がなくなります。これにより、顧客は「すぐに状況を理解してくれた」と感じ、ストレスなくスムーズで質の高いサポートを受けることができます。結果として、顧客満足度が向上するだけでなく、サポート業務の効率化にも繋がります。

さらに、CDPの分析結果を活用して、顧客が疑問に思いそうな点を先回りしてウェブサイトのFAQに反映させたり、特定の行動をした顧客に対しては、問い合わせる前に役立つ情報を提供したりすることも可能です。これにより、顧客の自己解決を促し、より能動的に顧客の課題解決を支援できるようになります。

このように、CDPは顧客を「見失う」ことなく、その行動やニーズを深く理解することで、パーソナライズされた体験の提供からLTVの向上、オムニチャネル戦略の実現、そして顧客サポートの改善に至るまで、事業活動のあらゆる側面にポジティブな影響を与え、顧客との深いつながりを育む基盤となります。

CDP導入・運用の「見失わない」ためのポイント

CDPが顧客との深いつながりを育み、事業成長に貢献する強力なツールであることは、ご理解いただけたでしょう。しかし、ただ導入すれば万事解決というわけではありません。CDPの真価を最大限に引き出し、顧客を「見失わない」ための重要なポイントがいくつかあります。

目的を「見失わない」ための導入前準備

まず最も大切なのは、CDP導入の目的を明確にすることです。「なぜCDPを導入するのか?」「何を解決したいのか?」「どのような顧客体験を実現したいのか?」といった問いに具体的に答えることで、導入の方向性が定まり、後で「何のために導入したんだっけ?」と目的を見失うことがなくなります。漠然と「データを活用したい」というだけでは、期待する効果は得られにくいでしょう。

次に重要なのは、データ戦略をしっかり立てることです。CDPはあらゆるデータを集めますが、そのデータが本当にビジネスに役立つ質のものなのか、個人情報保護法やGDPR(EU一般データ保護規則)などのプライバシー保護に適切に対応できるかといった計画を事前に練る必要があります。データの品質が悪いと、どれだけ優れたツールを使っても間違った顧客像ができてしまい、かえって顧客を見誤る原因になります。

そして、CDPはマーケティング部門だけのツールではありません。IT部門、営業部門、カスタマーサポート部門など、顧客と接する全ての部署が関わることで、真の顧客理解が深まります。そのため、導入前にはこれらの関係部署との密な連携を構築し、CDP活用のビジョンを共有することが不可欠です。

運用段階で「顧客を見失わない」ための継続的な取り組み

CDPは、導入して終わりではありません。むしろ、そこからが本当のスタートです。効果的な運用のためには、いくつかの継続的な取り組みが求められます。

まずは、スモールスタートとPDCAサイクルを意識しましょう。いきなり完璧なシステムを構築しようとするのではなく、まずは一部の機能や特定の顧客セグメントに絞って導入し、その効果を検証します。そして、得られたデータやフィードバックをもとに改善を加え、次の施策に活かすというPDCA(計画→実行→評価→改善)サイクルを繰り返し回していくことが、成功への近道です。

CDPによって集約された顧客データは、まさに宝の山です。このデータを常に分析し、施策を改善していくサイクルを回し続けることが、顧客の変化に対応し、見失わないための鍵となります。例えば、特定のキャンペーンの成果や、ある顧客層のエンゲージメントの変化などを定期的にチェックし、必要に応じてアプローチ方法を調整することで、顧客に常に最適な体験を提供し続けることができます。

また、CDPの機能を最大限に活用し、顧客インサイトを発見するためには、それを使いこなせる人材の育成も欠かせません。ツールはあくまでツールであり、それを操作し、データを読み解き、戦略に落とし込むのは人の役割です。社内での学習機会を設けたり、専門家からの支援を受けたりするなど、人材への投資も視野に入れましょう。

最後に、CDPのベンダー選定も重要なポイントです。既存のシステムとの連携はスムーズか、将来的な機能拡張に対応できる柔軟性があるか、導入後のサポート体制は充実しているか、そして費用対効果は適切かといった点を総合的に判断し、自社のビジネスに最適なパートナーを選ぶことが大切です。

CDPを活用して顧客理解を深めたら、ダイレクトドリブン・マーケティングで成果を生み出す

さて、CDPを活用し顧客一人ひとりの行動やニーズの理解が深まったとします。その後に必要なのが、顧客とつながるマーケティング施策の立案と実施です。その際に有効なダイレクトドリブン・マーケティングをご紹介します。

大広のダイレクトドリブン・マーケティングとは

顧客の属性や購買履歴、アンケートやインタビューで収集した顧客の声などから顧客の本音を探り、そこから顧客体験を設計しビジネスの成果に結びつけることを大広は「ダイレクトドリブン・マーケティング」と呼んでいます。黎明期から通販ビジネスをサポートしてきた大広は、顧客を起点にビジネスを動かすダイレクトマーケティングの知見を豊富に持っています。顧客とつながることがビジネスに欠かせない今、その知見はさまざまな業界で有効です。

ダイレクトドリブン・マーケティングについて関心がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。


まとめ

これまで見てきたように、現代において顧客との深いつながりを築くためには、散在したデータの中から「顧客一人ひとり」の姿を明確に理解することが、何よりも不可欠です。私たちは多くの顧客と接する中で、気づかないうちにその個別のニーズや行動を「見失って」しまうリスクを常に抱えています。

CDPは、まさにその「顧客を見失う」という課題を解決し、顧客一人ひとりの行動やニーズを深く理解することを可能にする強力なツールです。顧客中心のデータ基盤として機能することで、パーソナライズされた顧客体験の提供、顧客生涯価値(LTV)の最大化、オンライン・オフラインを横断するオムニチャネル戦略の実現、そして顧客サポートの質向上といった、事業活動のあらゆる側面にポジティブな影響をもたらします。

顧客を「見失わない」マーケティングは、単に顧客満足度を高めるだけでなく、リピート購入の促進、顧客ロイヤルティの向上、そして最終的には企業の持続的な成長の確かな基盤となります。

これからのマーケティングは、顧客に「選ばれ続ける」ための「顧客中心主義」がますます重要になります。CDPは、その顧客中心主義を具現化するための、まさに羅針盤と言えるでしょう。


最後まで、お読みいただきありがとうございました。大広COCAMPでは、これからも顧客価値・顧客体験開発に関するコラムに関するコラムを掲載してまいります。まだメルマガ未登録の方は、これを機会にぜひ、下記よりご登録ください。

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この記事の著者

COCAMPダイレクトマーケティング部

(株)大広が培ってきたダイレクト・マーケティングの知見やノウハウを発信するチーム。 通販の初期から今に至るまで、変化する時代と顧客を見続けてきた第一線のプロデューサーやスタッフをメンバーに、ダイレクトビジネスの問題や課題を、顧客価値の視点から解いていきます。