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2025.04.25

UGCがブランドをつくる!顧客とダイレクトに取引きする時代のブランディング

ユーザー生成コンテンツ(UGC)はブランド戦略において重要な役割を果たしています。UGCは生活者自身が自発的に作成し共有するコンテンツであり、その信頼性の高さからブランド価値の向上に大きな影響があります。

本コラムでは、UGCがどのようにブランドに影響するかについてまとめます。成功企業の事例を通じて、顧客中心のブランド戦略について、UGCを活用する際の利点や課題も考察します。デジタルマーケティングやブランドエンゲージメントに関心のある方に読んでいただきたいコラムです。

UGCとは何か?

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UGC(ユーザー生成コンテンツ)の定義

ユーザー生成コンテンツ(UGC)とは、ユーザー自身が自発的に作成し、SNS投稿や商品レビュー、ブログ記事など様々な形式でインターネット上に公開されるコンテンツを指します。たとえば、生活者が製品の使用感をSNSでシェアする投稿や、オンラインショッピングサイトでの商品の評価・レビューのことです。

UGCは企業が直接発信するコンテンツとは異なり生活者からの情報提供であり、その信頼性の高さがブランド価値の向上に大きく影響します。ユーザーが発信するリアルな声は、他の生活者にとっても信頼性が高く購買意欲を喚起する効果があります。UGCを活用することで、ブランドは生活者とのエンゲージメントを強化し、持続可能な成長を実現することが可能です。

UGCの種類~SNS投稿、商品レビュー、スタッフコンテンツ

UGCにはSNS投稿、商品レビュー、スタッフコンテンツの3つの種類があります。

  •  SNS投稿
    生活者が日常の中で製品を使用する様子を共有し、製品の魅力を自然に伝えます。
  • 商品レビュー
    実際に製品を使用した生活者からの信頼性の高いフィードバックを提供し、他の顧客の購買意欲を高めます。
  •  スタッフコンテンツ
    ブランド内部から発信されるコンテンツで、企業の信頼性を補強します。


UGCの重要性~信頼性とブランド価値

UGC(ユーザー生成コンテンツ)は、企業が発信するコンテンツに比べて生活者にとって信頼性が高いと言われています。ニールセン広告信頼度調査によると、なんと生活者の90%近くが友人や家族からの推薦を最も信頼しており、企業の広告よりも実際のユーザーの声の方が購買意欲を高める効果があることが明らかになっています。この信頼性の高さは、UGCが生活者自身の経験や意見に基づいているため、よりリアルで共感を呼びやすいコンテンツだからです。

UGCはブランド価値の向上にも大きな影響を与えます。生活者からの自然なフィードバックやポジティブな体験の共有は、ブランドに対するポジティブなイメージを形成し、長期的な信頼関係を築く基盤となるのです。さらにブランドの認知度やエンゲージメント向上、競合他社との差別化にもつながります。

UGCがブランディングに与える影響

信頼性の高いブランドイメージの構築

信頼性の高いブランドイメージを構築することは、生活者との長期的な信頼関係を築き、競合他社との差別化を図る上で非常に重要です。たとえば、GoProはユーザーが撮影した驚異的なアクション映像を積極的に共有し、コミュニティを形成することで製品の魅力を効果的に伝えています。また、Airbnbは顧客の宿泊体験をSNS上でシェアさせることで、その信頼性と利用意欲を高める戦略をとっています。

GoProやAirbnbのように生活者の声を積極的に取り入れるためには、フィードバックを収集し製品やサービスの改善に反映させることが重要です。また、信頼性の高いコンテンツを選別するための基準を設けることでUGCの品質を維持し、ブランドイメージを一貫して高めることができます。ポイントを以下にまとめます。

[ UGCで信頼性の高いブランドイメージを構築するポイント ]

  •  生活者の経験や意見を積極的に収集する仕組みの構築
  • 投稿内容の品質や関連性を評価する明確な基準の設定
  • 信頼性の高いユーザーからのコンテンツを優先的に活用
  • 法的リスクを回避するための著作権・肖像権の管理

UGCを活用する際には生活者との透明なコミュニケーションを心掛け、彼らの声を大切にする姿勢を示すことが重要で、UGCの効果を定期的に評価し必要に応じて戦略を調整することで、継続的なブランド価値の向上を実現できます。

 生活者との共感と信頼を生み出す

UGCを活用することで、生活者との共感と信頼を深めることが可能です。生活者が自ら作成したコンテンツをブランドのストーリーに組み込むことで、実際の体験や声をもとにしたリアルなメッセージを伝えることができます。これにより生活者は、ブランドに対して親近感を抱き、信頼関係が築かれます。

GoProやAirbnbは、ユーザーが撮影した映像や宿泊体験のシェアを積極的に取り入れています。これらのUGCは、他の生活者に対して製品やサービスの信頼性を実証し、共感を呼び起こす強力な施策となっています。GoProのユーザーが撮影したアクション映像が他の潜在顧客に製品の魅力を伝え、Airbnbでは実際の宿泊者の声が新たな利用者の信頼を得る役割を果たしています。

 UGCを活用した効果的なコミュニケーション

UGCを活用した効果的なコミュニケーションとしては、積極的なフィードバックの提供やユーザーとの対話が挙げられます。生活者の投稿に対してコメントを返す、質問に答えるなど、ブランドと生活者との間で双方向のコミュニケーションを促進することで、信頼関係をさらに強化することができます。また、定期的なアンケートやフィードバックの収集を通じて、生活者の声を直接反映させることも有効です。

さらに、ユーザーの成功体験を共有することも共感と信頼の構築に寄与します。生活者が自身の体験をブランドと共有する場を設けることで、他の顧客も同様のポジティブな体験を期待し、ブランドへの信頼が高まります。ユーザーインタビューの公開や、生活者が製品をどのように活用しているかを紹介するコンテンツの作成などが考えられます。

UGCによる共感と信頼の醸成は、ブランドと生活者との長期的な関係構築に大きく貢献します。UGCを効果的に活用し、生活者との強固な信頼関係を築くための戦略を継続的に見直し、改善していくことが重要です。

ブランディング効果の測定と改善

ブランディング効果の測定と改善は、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を活用したブランディング施策の成功を左右する重要なプロセスです。まず、具体的な指標と方法論を設定し、施策の効果を客観的に評価することが必要です。定量的な指標としては、以下のようなものがあります。

  • エンゲージメント率: いいね、コメント、シェアなどのユーザー反応を測定し、コンテンツがどれだけ生活者と繋がっているかを評価します。
  • シェア数: 生成されたUGCがどれだけ広範囲に共有されているかを把握し、ブランドの認知拡大に寄与しているかを確認します。
  • ブランド認知度の向上: 調査やアンケートを通じて、UGC施策前後でブランドの知名度やイメージがどの程度変化したかを評価します。

定性的な評価方法としては、生活者のフィードバックや感想を分析することが挙げられます。具体的には、SNS上でのコメント内容やレビューのトーンを解析し、生活者がブランドに対して抱いている感情や意見を深く理解します。

測定結果を基に戦略の改善・最適化を行う際には、以下のステップが有効です。

  1. データの分析: 収集した定量的・定性的データを詳細に分析し、施策の強みと弱みを明確化します。
  2. 目標の再設定: 分析結果に基づき、現行の目標設定が適切かどうかを再評価し、必要に応じて修正します。
  3. 施策の調整: 効果が高かった施策は強化し、効果が低かった施策は改善または中止します。
  4.  継続的なモニタリング: 改善後の施策についても継続的に効果を測定し、持続的なブランディング強化を図ります。

継続的なブランディング強化のためには、定期的な評価とフィードバックの取り入れが不可欠です。これにより、常に市場の変化や生活者のニーズに柔軟に対応し、効果的なUGC活用を実現することができます。

成功企業のUGC活用事例

GoProとAirbnbの事例

GoProとAirbnbは、それぞれの業界においてUGC(ユーザー生成コンテンツ)を効果的に活用し、ブランド価値を大幅に向上させました。GoProはユーザーが撮影したダイナミックな映像コンテンツを積極的に共有することで、製品の性能や使用シーンをリアルに伝えるコミュニティを形成しました。これにより、生活者は自身の体験を通じてブランドに対する信頼感を高め、同時に新規顧客の興味を引きつけることに成功しています。

Airbnbは顧客が宿泊体験をSNS上でシェアすることを奨励する戦略を採用し、宿泊先の多様性や品質を実際の利用者の声でアピールしました。この取り組みは、潜在的な利用者に実際の体験に基づく信頼性の高い情報を提供し、予約意欲を促進する結果をもたらしました。

この成功事例から学べることとして、ユーザーが簡単にコンテンツを共有できるプラットフォームの提供や、積極的なコミュニケーションを通じたコミュニティの育成が挙げられます。また、生活者の体験を尊重し、彼らの声をブランドストーリーに取り入れることで、より深いエンゲージメントを実現することが可能です。

ジョンソンヴィル、丸亀製麺、コーセーのSNS活用事例

ジョンソンヴィル、丸亀製麺、コーセーは、いずれもUGCを活用した独自のSNS戦略を展開し、ブランド価値の向上に成功しています。それぞれの企業がどのような施策を実施し、具体的な成果を挙げたのかを詳しく見ていきましょう。

ジョンソンヴィルは、顧客が自ら撮影した料理写真を共有するキャンペーンを実施しました。このキャンペーンでは、専用のハッシュタグを用いることで、生活者が簡単に投稿できる仕組みを整えました。その結果、生活者とのエンゲージメントが大幅に向上し、ブランドへの愛着が強まりました。また、共有された多様な料理写真は、商品の多様な使い方を示すことで、潜在顧客への製品の魅力を効果的にアピールする役割も果たしました。

丸亀製麺は、SNS上でユーザー参加型のコンテンツを積極的に取り入れる戦略を採用しました。具体的には、生活者が自分の好きなうどんメニューを提案するキャンペーンを実施し、選ばれたメニューを期間限定で提供する取り組みを行いました。この方法により、生活者はブランドの一部として参加する感覚を持ち、ブランドへの親近感が高まりました。

さらに、参加型のコンテンツがSNS上で拡散されることで、新規顧客の獲得にも寄与しました。

コーセーは、顧客が自身の美容体験を積極的にシェアすることで、ブランドの信頼性を高める施策を展開しました。具体的には、製品を使用したビフォーアフターの写真やビデオを投稿するキャンペーンを実施し、実際の使用感や効果をリアルに伝えることに成功しました。これにより、生活者は製品の効果を実感しやすくなり、新規顧客の購買意欲を喚起しました。また、ユーザーからのフィードバックを基に製品改良を行うことで、顧客満足度の向上にもつながりました。

これらの事例の成功要因として、生活者が参加しやすい仕組みの構築、具体的なインセンティブの提供、そして生活者の声を積極的に取り入れる姿勢が挙げられます。さらに、UGCを通じて得られたコンテンツを効果的に活用することで、ブランドの認知度と信頼性を高めることが可能です。

ブランド価値向上のための5ステップ

ブランド価値を向上させるためには、UGCを戦略的に活用することが必要です。以下に、UGCを効果的に活用してブランド価値を高めるための5つの具体的なステップを紹介します。

  1. 戦略の明確化 
    まず、UGC活用の目的と目標を明確に設定します。ブランドの核心価値やターゲットオーディエンスを理解し、それに基づいたコンテンツ戦略を策定します。たとえば、新製品の認知度向上を目指す場合、ユーザーに製品の使用体験をシェアしてもらうキャンペーンを実施します。
  2. 効果的な仕掛け作り
    ユーザーが積極的にコンテンツを生成・共有したくなるような仕掛けを設計します。ハッシュタグキャンペーンやコンテストの開催、インセンティブの提供など、参加を促す具体的な施策を導入します。たとえば、特定のハッシュタグを使用した投稿に対して抽選で賞品を提供することで、ユーザーのエンゲージメントを高めます。
  3. 質の高いコンテンツの選別
    投稿されたコンテンツの中から、ブランド価値を高める質の高いUGCを選別します。選定基準を設け、ブランドイメージに合致するコンテンツをピックアップします。これにより、信頼性の高いコンテンツがブランドのSNSやウェブサイトで活用され、生活者に対するポジティブな印象を強化します。
  4. 多チャネルでの活用
    選別したUGCを複数のチャネルで活用します。SNSだけでなく、公式サイトやメールマーケティング、広告など様々なプラットフォームでUGCを展開することで、広範なリーチと一貫したブランドメッセージを実現します。たとえば、インスタグラムでのUGCを公式ウェブサイトの特設ページに掲載することで、ブランドの信頼性を高めます。
  5. 成果の測定と改善
    UGC活用の成果を継続的に測定し、戦略を改善します。エンゲージメント率やコンテンツのシェア数、ブランド認知度の向上などの指標を追跡し、効果を評価します。測定結果に基づき、コンテンツ戦略を最適化し、さらなるブランド価値向上を図ります。

UGC活用のための戦略と注意点

参加しやすい仕組み作りとコミュニティ形成

UGCを効果的に活用するためには、参加しやすい仕組み作りとコミュニティ形成が不可欠です。生活者が自然にコンテンツを生成・共有したくなる環境を整えることで、ブランドへのエンゲージメントを高めることができます。

コンテストやキャンペーンの開催は、ユーザーの参加意欲を引き出す有力な手段です。たとえば、特定のハッシュタグを使用した写真コンテストを実施することで、ユーザーが自発的にブランド関連の写真を投稿しやすくなります。また、インセンティブの提供も重要です。優れたUGCを投稿したユーザーに対して景品や特典を提供することで、さらなる参加を促進します。

さらに、ユーザーやコミュニティメンバーとの定期的な対話を通じて、信頼関係を築くことが重要です。SNS上でのコメントへの返信や、ユーザーの意見を取り入れた製品改善など、双方向のコミュニケーションを積極的に行うことで、ユーザーの満足度と忠誠心を高めることができます。また、フィードバックの積極的な取り入れにより、ユーザーが自分の意見が反映されていると感じることで、コミュニティの活性化につながります。

持続可能なUGC生成環境を構築するためには、コミュニティ内での信頼関係の維持が重要です。定期的なイベントの開催や、ユーザー同士が交流できるプラットフォームの提供など、長期的に活発なユーザー基盤を維持するための施策を講じることが求められます。これにより、ブランドとユーザーとの間に強固なコミュニティが形成され、継続的なUGCの創出が可能となります。

キュレーションと著作権・肖像権の問題

キュレーションと著作権・肖像権の問題は、UGCを効果的に活用するために避けて通れない重要な課題です。まず、企業がユーザーから生成されたコンテンツを使用する際には、事前に許可を得ることが法律上求められます。これには、個々のユーザーに対して明確な使用許諾をお願いし、必要に応じて適切なクレジットを付与するプロセスが含まれます。

さらに、著作権や肖像権を侵害しないためのガイドラインを策定することが不可欠です。具体的には、使用可能なUGCの種類を明確化し、コンテンツの選別基準を設けることが求められます。また、倫理的な配慮として、ユーザーのプライバシーを尊重し、無断でのコンテンツ使用を避ける姿勢が重要です。これらの問題を適切に管理・対応するためには、法務部門との連携や、専門家のアドバイスを得ることも有効な戦略と言えるでしょう。

ハッシュタグキャンペーンとインセンティブの活用

ハッシュタグキャンペーンとインセンティブの活用は、UGC生成の促進において非常に効果的な手法です。これらを戦略的に設計・実施することで、ユーザーの積極的な参加を引き出し、ブランドの認知度やエンゲージメントを向上させることが可能です。

まず、ハッシュタグキャンペーンの設計方法について説明します。効果的なキャンペーンを実現するためには、以下のポイントを考慮することが重要です。

  • 明確な目的設定: キャンペーンの目標を明確にし、達成すべき成果を具体化します。たとえば、新製品の認知度向上やブランドイメージの刷新など。
  • 魅力的なハッシュタグの選定: 短く覚えやすいハッシュタグを選び、ユーザーが自然に使用したくなるようなものにします。
  • 参加しやすい仕組み: ユーザーが簡単に参加できるように、投稿の手順や参加条件を明確にします。
  • キャンペーン期間の設定: 適切な期間を設定し、ユーザーの関心を持続させます。

次に、インセンティブの提供方法について具体的に解説します。ユーザーがコンテンツを投稿・共有したくなるような報酬を設定することで、参加意欲を高めることができます。

  •  抽選や景品の提供: ハッシュタグを使用して投稿したユーザーの中から抽選で賞品をプレゼントすることで、参加を促進します。
  • ポイントシステムの導入: 投稿ごとにポイントを付与し、貯まったポイントを商品やサービスと交換できる仕組みを作ります。
  •  ユーザー参加型のイベント開催: オンラインまたはオフラインでイベントを開催し、参加者に特典を提供することで、ブランドとのつながりを深めます。

実際の成功事例をひとつ紹介します。あるファッションブランドが#MyStyleキャンペーンを実施し、ユーザーが自身のコーディネートを投稿することで、ブランドの新コレクションを広く認知させることに成功しました。このキャンペーンでは、投稿者の中から選ばれたスタイリストには特別なギフトが贈られ、ユーザーのモチベーションを高めました。

キャンペーンを企画・運営するためのポイント

効果的なキャンペーンを企画・運営するためのポイントを以下にまとめます。

  • 透明性の確保: 参加条件や賞品の詳細を明確にし、ユーザーの信頼を得ることが重要です。
  • 継続的なエンゲージメント: キャンペーン終了後もユーザーとの関係を維持し、長期的なブランドロイヤルティを構築します。
  •  法的遵守: 賞品の提供やデータの取り扱いにおいて、関連する法規制を遵守することが必要です。

自社のマーケティング活動に応用できるアイデアもいくつかご紹介しておきます。

  • 季節やイベントに合わせたハッシュタグキャンペーンを企画し、タイムリーな参加を促す。
  • インフルエンサーとのコラボレーションを通じて、より広範なリーチを実現する。
  • ユーザーが作成したコンテンツをブランドの公式チャネルで積極的にシェアし、ユーザーの貢献を認める。

これらを効果的に組み合わせることで、UGC生成の質と量を大幅に向上させることができ、ブランドの成長につなげることができます。

UGCによるブランディング

双方向コミュニケーションの重要性

UGCブランディングにおいて、双方向コミュニケーションは生活者との信頼関係を築くために重要です。ブランドと生活者が対話を通じて相互理解を深めることで、信頼性の高い関係性が形成されます。具体的には、SNS上でのコメントへの迅速かつ丁寧な返信や、ユーザーの意見を反映した製品の改善、定期的なフィードバックの収集などが挙げられます。生活者は自分の声がブランドに届いていると感じ、エンゲージメントの向上やブランド忠誠度の強化につながります。

さらに、効果的なコミュニケーション戦略を構築するためには、生活者との対話を促進する具体的なツールやテクニックの活用が不可欠です。たとえば、ライブチャットやアンケート調査、SNSプラットフォーム上でのインタラクティブなコンテンツの提供などが有効です。これらの方法を通じて、生活者との継続的な対話を維持し、双方向のコミュニケーションを強化することが可能になります。

 SNSブランディングのメリットとデメリット

SNSブランディングは、現代のデジタルマーケティング戦略において極めて重要な役割を果たしています。特に、広範なリーチ、コスト効率、リアルタイムのフィードバック取得、そしてターゲットオーディエンスとのダイレクトなコミュニケーションといったメリットが際立っています。

SNSブランディングの主なメリットをまとめます。

  • 広範なリーチ
    SNSプラットフォームを活用することで、地理的な制約を超えて多くのユーザーにブランドを認知してもらうことが可能です。
  • コスト効率
    従来の広告手法と比較して、低予算で効果的なマーケティングキャンペーンを展開することができます。
  • リアルタイムのフィードバック取得
    生活者からの反応を即座に収集し、迅速に戦略を調整することが可能です。
  • ターゲットオーディエンスとのダイレクトなコミュニケーション
    生活者との直接的な対話を通じて、深いエンゲージメントを築くことができます。

SNSブランディングにはいくつかのデメリットも存在します。以下にまとめます。

  • UGCの内容や品質のコントロールが難しい
    ユーザーが自由にコンテンツを生成するため、ブランドイメージと一致しない投稿が出る可能性があります。
  • ネガティブなフィードバックの拡散
    不満や批判的なコメントが迅速に広がり、ブランドの評判に悪影響を与える可能性があります。
  •  プラットフォームのアルゴリズム変動への脆弱性
    SNSプラットフォームのアルゴリズムが変更されると、コンテンツの露出度が大きく変動するリスクがあります。

これらのメリットとデメリットを踏まえ、SNSブランディングを効果的に活用するためには、リスクマネジメントが欠かせません。戦略的なプランニングや継続的なモニタリングを通じて、ブランド価値を最大化しつつ、潜在的なリスクを最小限に抑える取り組みが求められます。

インフルエンサーとブランドアンバサダーの活用

インフルエンサーとブランドアンバサダーは、UGC生成とブランディングにおいて重要な役割を果たします。インフルエンサーは自身のフォロワー基盤を活用して、ブランドの認知度を広げ、信頼性の向上に寄与します。彼らの推薦やレビューは、生活者に対して強力な影響力を持ち、製品やサービスへの興味を引き出す効果があります。

一方、ブランドアンバサダーは長期的な視点でブランドをサポートし、継続的なブランドメッセージの発信を行います。彼らはブランドの価値や理念を深く理解しており、生活者との信頼関係を築くキーパーソンとして機能します。このようなアンバサダーの存在は、ブランドの一貫性を保ちつつ、生活者とのエンゲージメントを高めるために不可欠です。

適切なインフルエンサーの選定は、UGC戦略の成功に直結します。選定基準としては、ターゲットオーディエンスとの一致、フォロワーの質とエンゲージメント率、過去のプロモーション実績などが挙げられます。また、ブランドとの価値観の共有やコンテンツの整合性も重要なポイントです。これにより、自然で信頼性の高いメッセージングが可能になります。

インフルエンサーとの協力関係を築く際には、共通の目標を設定し、双方が利益を享受できるようなウィンウィンの関係を目指すことが重要です。また、柔軟でクリエイティブなコラボレーションを促進することで、魅力的なコンテンツの生成と効果的なブランドメッセージの伝達が実現します。

最新のインフルエンサーマーケティングのトレンドとしては、マイクロインフルエンサーの活用や、ニッチ市場へのアプローチが注目されています。マイクロインフルエンサーは、フォロワー数は多くなくても、高いエンゲージメント率を誇り、特定のコミュニティ内で強い影響力を持つため、よりターゲットに刺さるマーケティングが可能です。

効果的なキャンペーンの設計には、具体的な目標設定とパフォーマンスの測定が不可欠です。たとえば、インフルエンサーによる製品レビューや、ブランドアンバサダーを起用したイベントの開催などが効果的です。これらのキャンペーンは、UGCの質と量の向上に繋がり、ブランドの認知度と信頼性の向上に寄与します。

UGCのような顧客の声を起点にするダイレクトドリブンマーケティング

ダイレクトドリブンマーケティングとは

顧客の属性や購買履歴、アンケートやインタビューで収集した顧客の声などを起点に、売る仕組みとコミュニケーション施策を設計・実施し、ビジネスの成果に結びつけることを大広は「ダイレクトドリブンマーケティング」と呼んでいます。UGCなど顧客の声を活用したプロモーションによるブランディングも「ダイレクトドリブンマーケティング」のひとつです。

通販ビジネスの知見はさまざまな業界で効果的

今や健康食品や化粧品だけでなく、ファッションやインテリアも通販が当たり前になっています。通販だけでなく、銀行や保険などの金融ビジネスも、ホテルやエアラインなどの旅行ビジネスも、デジタル端末の普及により顧客とダイレクトに取引きをすることが普通になりました。オフラインの施設を持つ流通、外食、テーマパークなどのビジネスでも、オンラインで顧客とダイレクトにつながることが大切な時代です。そんな時代の、顧客とダイレクトに取引きするための「ダイレクトドリブンマーケティング」。その様々なノウハウとソリューション、それを実行する組織を大広は持っています。

実は、黎明期から通販ビジネスをサポートしてきた大広には、顧客を起点にビジネスを動かすダイレクトマーケティングの知見が豊富にあるのです。顧客の本音をどうやって見つけるか?顧客にどのように話しかければ良いのか?そのタイミングはいつが良いのか?そして、顧客とどのようにつながり続けるか?そのノウハウは、顧客とダイレクトに取引きするさまざまなビジネスを前進させることができます。ダイレクトドリブンマーケティングについてもっと話が聞きたい方は、下記よりお気軽にご相談ください。

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この記事の著者

COCAMPダイレクトマーケティング部

(株)大広が培ってきたダイレクト・マーケティングの知見やノウハウを発信するチーム。 通販の初期から今に至るまで、変化する時代と顧客を見続けてきた第一線のプロデューサーやスタッフをメンバーに、ダイレクトビジネスの問題や課題を、顧客価値の視点から解いていきます。