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2023.11.08

「顧客と向き合う」と稼げるという体験をしてみませんか?―D2CボードゲームBOND

D2C型のビジネスが気になっている方は多いのではないでしょうか。D2C=Direct to Consumerは、製造者が消費者と直接取引をするというビジネスの型です。近頃、ビジネスにおいて「顧客視点」「顧客発想」が大切だと言われていますが、D2C型のビジネスもそれなくしては成功しません。顧客を知り、顧客のために活動し、顧客とつながることが利益をもたらします。

この「顧客視点」「顧客発想」という考え方は姿勢のようなもので、何だかふわっとしています。経験でわかってくるものかもしれませんが、実際の仕事では目先の作業に追われて「あ、今、顧客と向き合っている」と感じることは少ないのではないでしょうか。

もっと簡単に楽しく「顧客と向き合う」D2C型のビジネスを体験、実感する方法はないか?と大広が試行錯誤を重ねてつくったのが「D2CボードゲームBOND」です。顧客を知り、顧客のために活動し、顧客とつながることが稼ぎにつながることを2時間程度で体験することができます。

 

D2CボードゲームBONDは、バーチャルだけど実感がある

D2CボードゲームBONDは、サイコロを振り、出た数だけマスを進み、止まったマスの獲得条件を満たした場合にBONDという通貨を稼ぐゲームです。ボードにはランダムに選ばれた5人の顧客カードが置かれます。それぞれ違った価値観を持った顧客です。

D2CボードゲームBOND-1プレイヤーであるあなたは、企業のブランド担当者として、顧客に様々な施策を用意します。サイコロを振るのはゲームマスター(進行役)です。プレイヤーがサイコロの出目に関与しないのは、顧客のライフイベントを企業が決めることはできないからです。マス目には、顧客のライフイベントと、それにより変わる条件などが書かれています。この条件を満たすとBONDを稼ぐことができます。ゲーム終了時に最も多くBONDを稼いだ人が勝者になります。

 

最初に準備することは、事業やブランドを想定し「ブランド価値チャート」を設定することです。Brand=ハイブランド度、Price=商品価格、Quality=商品品質感、Message=メッセージ力、Social=社会性の5つの指標があります。

D2CボードゲームBOND-2

たとえば、日用品メーカーなら、Brand=ハイブランド度は低く、Price=価格的に優位性があって、Quality=品質的には差がなく、Message=メッセージ力は広告をたくさん出しているなら高め、Social=社会性は低めになるはずです。ゲームが始まるとこの設定が稼ぎにも影響していくことになります。

ゲームに勝利するためなら、ボードに置かれた5人の顧客の価値観に合わせて「ブランド価値チャート」を設定すればいいのですが、あえて現実の、あなたの担当ブランドの状況を感覚的でいいので再現してみてください。顧客とのリアルな関係がよりいっそう実感できると思います。

ゲームが進むと顧客の価値観も変わっていく?!「不景気」「技術革新」など社会現象の影響も?!

ゲームは、ブランド活動フェーズと顧客活動フェーズを交互に進行していきます。現実でも企業のブランド活動があって顧客が行動し、その行動を見てブランド活動の改善が行われていますね。PDCAを回すというやつです。まず、最初のブランド活動です。施策カードをいくつか選びます。コストが設定されているので何でも選べるわけではありません。コスト内で有効と思うカードを選びます。

D2CボードゲームBOND-3

施策カードには、顧客との対話基盤となる「基盤カード(プロダクト、ECSNS施策)」「イベント施策カード(ファンミーティング、ポップアップショップ)」「マス広告カード(テレビCM、ラジオCM、新聞広告、屋外広告)」の3種類があります。基盤が整っていないとBONDは稼げません。しっかり整備しておきたいところです。イベント施策が効果を発揮するマス目は多くありません。タイミングが合えば1度限りですが効果を発揮する施策です。マス広告は、運試し的な一発逆転の施策です。マス目の条件に関わらずコストを使えば打てますが、サイコロの出目によって成否が決まります。やってみないと成功するかがわからないのは、現実と似ていますよね。

さて、ブランド活動を行ったら、次は顧客活動フェーズです。ゲームマスターが出したサイコロの出目だけマスを進みます。止まったマスで顧客のライフイベントが発生します。ライフイベントに応じてBOND獲得条件が設定されています。獲得条件は大きく分けて、基盤の整備レベルと価値観の一致の2つ。たとえば「最近話題になっているブランドを、試しに買ってみる」というライフイベントが発生します。そのBOND獲得条件は「①EC基盤(カード)を持っている」「②価値観の最も高い指標を満たしている」です。①はブランド活動フェーズで基盤カードのECを選んでいればBOND獲得です。②は最初に設定した「ブランド価値チャート」と顧客の価値観を比べて、最も高い指標が一致していればBOND獲得となります。ゲームが進行し、顧客の価値観の全指標をブランド価値観チャートが満たした場合、その顧客の「お気に入りブランド」になり、2倍のBONDが獲得できます。現実で言えば、普通の顧客がロイヤル顧客になるということです。

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こうして、ブランド活動フェーズと顧客活動フェーズを交互に繰り返し、BOND獲得を目指すのですが、どれだけブランド価値と顧客の価値観を合わせても、施策を充実させても、思ったようにBONDを稼げません。顧客活動はコントロールできないようになっているからです。

現実世界では、顧客が企業の想像もつかない行動をしたり、社会やライフステージの変化で価値観を変えていくのは当たり前。このゲームでも同じようなことが起こります。ゲームマスターのサイコロの出目で進むので特定のマスを狙えませんし、途中で顧客の価値観が変わるマスがあって「社会人になって金銭感覚が変わってきた」りします。そうすると顧客がもともと持っている価値観が正反対に変わったりします。するとブランド価値と合わなくなってBONDは稼げなくなります。さらに「社会現象ゾーン」のマス目に止まると、不景気や技術革新で顧客の価値観が増減したりします。

 ゲームを振り返ってみることで「顧客と向き合う」ことを自分事化する

このゲーム、大広では新入社員研修で活用したりしていますが、とっても楽しいのです。ですが「あー、楽しかった」で終わりにせず、振り返りの時間をとってほしいのです。気楽にゲームで考えていたことを共有してほしいのです。

質問は3つだけ。
「このゲームで勝つために、どのような戦略を意識してプレイしていましたか」
「顧客の価値観やコマの進み方を見ながら施策を検討していた人、挙手してください」
5人の顧客の中で誰が自分のブランドと絆を築きやすそうか?意識して顧客を狙っていた人、挙手してください」

戦略はいろいろ出てくると思いますが、この質問で手を挙げた人がゲームでやっていたこと、それが「顧客と向き合う」ということなのです。

 ゲームの中でやっていただろうことを翻訳してみるとわかりやすいかもしれません。
「ゲームの勝利のために」→「顧客と豊かな関係性をつくるために」
BONDが獲得できそうな顧客を見極め」→「ブランドに賛同してくれる顧客を見極め」
「顧客の価値観やコマの進み方を」→「顧客の価値観や生き方を」
「見つめながら施策カードを選ぶ」→「見つめながらブランド戦略・施策を選ぶ」

「こんなの基本だよね」「みんなやっているよね」という声が聞こえてきそうですが、「顧客と向き合う」ことができている企業・ブランドは少ないと思っています。ゲーム中では、顧客の価値観も、ブランドの価値観も可視化されていて、顧客の行動と稼ぐ条件が予測できますが、現実は価値観が明確ではなく、顧客の行動も予測できていない場合が多いはずです。

みなさんの仕事が「顧客と向き合えているか」を考えるきっかけに、このゲームを活用していただけたらとても嬉しいと思っています。興味ある、やってみたいという方がいらっしゃれば、声をかけてください。また、このゲームの魅力を簡単にまとめた資料を用意しましたので、ダウンロードしていただければと思います。

 D2CボードゲームBONDについて 資料はこちら

この記事の著者

D2Cボードゲーム開発チーム

(株)大広 D2Cビジネス局 成瀬翔太
(株)大広 大阪第2プロデュース局 久保美月
(株)大広 大阪第2プロデュース局 片山大輝
(株)Hakuhodo DY Matrix第2ビジネスデザインユニット 山口華凛

世の中で「これからはD2Cだ」言われだした頃のこと。「正直、よくわからない」「みんな同じようにわからないのでは?」と思った4人が、みんなのために「D2Cビジネスを楽しみながら体感し、D2Cに必要なマインドや意義を学べるボードゲームを作ろう!」と開発チームを結成。プロトタイプを作っては試し、改善を繰り返し「D2CボードゲームBOND」を完成させました。