一緒につくろう、顧客価値のビジネス。

お役立ち資料 相談する
お役立ち資料 相談する

2023.01.18

革新的ワークショップ「レゴ®シリアスプレイ®」が、チームに起こる5つの課題を解決!

レゴブロックといえば、代表的な子供のおもちゃのひとつ。小さいころに慣れ親しんだ経験のある方も多いのではないでしょうか。箱いっぱいのレゴを使い、自由に建物や街を作って遊ぶのはとても楽しいものです。

そんなレゴを活用したワークショップがある、と聞いたら、皆さんはどう思いますか?

「何それ、なんか楽しそう」
「レゴを使うってことは、子供向けでしょ」
「ワークショップといっても単なる遊びだろう」

……そんな風に思うかもしれません。実際に、最初はそう思いながら参加する人もいます。
でも実はこの手法、「レゴ®シリアスプレイ®」といって、Microsoftをはじめとする様々な企業やビジネススクールも導入している、ちょっとスゴいワークショップ。心の声がどんどん引き出されるワークショップだと言ったら、興味が湧いてきませんか?

「レゴ®シリアスプレイ®」で、ワークショップはどう変わる?

「レゴ®シリアスプレイ®」とは、LEGO社内で発案され、LEGO® SERIOUS PLAY® マスタートレナー協会にて開発、現在も改良されている対話の手法です。

通常の会議やワークショップでは言葉と文字を使ってコミュニケーションしますが、自分の意見や感情を正確に表せなかったり、誰かと同じような表現になったり、饒舌な人の意見に圧されて委縮してしまったり、メンバーのうちの誰か、あるいは全員が自分の意見や個性を出せなくなることが起こります。 

会議で発言しようと思ったけど何となくできなかった……なんて経験、誰にでも一度くらいはありそうですよね。誰かの貴重な意見が、人知れず消えていく――その損失は、意外に大きい。

モヤモヤしたまま会議の結論を出してしまうと、全員の納得が得られず、後々つまずくことにもなります。

でも、このワークショップには、そんな問題を取り払う工夫が組み込まれています。レゴブロックによる唯一無二の作品で自分の想いを表現し、その場の参加者全員が自分の考えを表明できる仕組みです。
その結果、非常に高い納得感が生まれ、そこにいる全員が新しい発見をして、グループとしての気づきを得たり、集合知を形成できたりすることが大きな特徴となっています。

LSP_01

「レゴ®シリアスプレイ®」のプロセスとメリット

 「レゴ®シリアスプレイ®」は、その能力を認定されたファシリテーターが指揮を執りながら、4つのステップで取り組むワークショップです。

ステップ1 「イシュー(問い)」の設定

LSP_step1

 まず、ワークショップの目的から設定された「イシュー(問い)」が出されます。例えば様々な職種を集めたチームビルディングが目的であれば、ファシリテーターが「あなたの理想のリーダーとは」等の問いを立て、各々が持っている仕事への価値観や想いを導き出します。
 「レゴ®シリアスプレイ®」がうまくいくかどうかは、この問いにかかっています。よりよい「イシュー(問い)」を設定するために、事前ヒアリングや調査をしっかり行うこともファシリテーターの大切なスキルです。

ステップ2 レゴブロックの作品に思考が宿る

LSP_step2 問いが提示されたら、参加メンバーはそれに沿ってレゴで作品を作っていきます。様々な形のパーツから、直感を大事に、自由に選んで組み立てていく。
作品としての上手い・下手やレゴブロックの技能はまったく関係なく、想いや表現したいことをいかに作品に込められるかがポイントです。
「脳より手を信じる」をキーワードに、悩むよりもまずは手を動かしてもらうことが第一歩となります。

ステップ3 作品について語ることが、チームの対話になる

LSP_step3 作品が完成したら、一人ずつ作品について説明します。例えば「この黄色のブロックは、好奇心を表しています」というように選んだパーツを見立てながら、それが自分のどういった想いを表しているのかを語ります。
 聞いている人は、疑問に思ったことを質問していきます。
   「このパーツを選んだのはどうしてですか?」
   「この色には何か意味があるんですか?」
 気になったことはどんどん問いかけてOKです。
 答える人はできるだけすべての質問に回答します。明確な理由のないことを聞かれることもありますが、「あえて言うなら……」と答えていくことで、自分自身も気づいていなかったことが見えてくるのです。

ステップ4 チームの総意をつくり上げる

LSP_step4 すべての作品の説明と質問が終わったら、作品同士の距離や因果関係をマッピングして俯瞰したり、各々の作品からコアになる部分を抜き出してひとつの作品に仕上げたりして、共有します。
 レゴを使うことで、左脳だけでなく右脳で直観的に問題の本質に切り込むことができ、参加者全員が真に理解した「グループの総意」が作り上げられるのです。

ここまでを数時間~数日かけて行うため、認定ファシリテーターは細かなカスタマイズをしながらワークショップを設計していきます。

㈱大広には10名ほどの認定ファシリテーターが在籍、様々な課題に合わせてワークショップの設計・運営が可能です。「ぜひチームに取り入れたい!」「こんなことに困っているけど、解決できないか?」等、興味のある方はお気軽にお問い合わせください!新規CTA

「レゴ®シリアスプレイ®」で解決できる5つのこと

  1. 心理的安全性の確保
  2. 新しい価値の発見
  3. チームビルディングの達成
  4. ビジョンやミッションの浸透
  5. 楽しみながら全員参加

皆さんが普段お仕事をする上で、もしくはワークショップを実行する時に、ぶつかったことのありそうな課題です。11つ、もう少し詳しくお話ししましょう。

1 心理的安全性が守られる

役職、部署、年齢、初対面かそうでないか、お喋りか恥ずかしがり屋か……会議では参加者によって様々なバイアスが働き、本音で話し合えないという問題が常にあります。

心理的安全性の重要性が昨今注目されていますが、その具体的な解決法のひとつが「レゴ®シリアスプレイ®」です。語るのは、あくまでも作品。
社長でも新人でも、作品に立場は関係ありません。作品という緩衝材があることで、発言がしやすくなるのです。

全員が作品を作り語るので、自然と全員が対話に参加することになり、自分の意見を黙って飲み込んでしまう人はいなくなります。
語ることが当たり前の場が作られ、「参加していいんだ」という雰囲気がその場に生まれ、楽しく和やかに対話が進み、貴重な意見を逃さず引き出すことが可能になります。

2 今まで気付かなかった“モノゴトの価値”に気づく

心理的安全性が守られていないと、人と違う意見を出すことに躊躇したり、自分と違う意見が出たら否定されているような気になったり、活発な意見交換ができません。
このワークショップでは、参加者が心置きなく多種多様な意見を出し合えます。レゴ作品を通して様々な人の視点に触れ、自分との違いを否定せず「そんな見方もあったのか!」と受け入れられるのです。
作った本人も気づかなかったような深層心理が見えてくることもあります。これがモノゴトの本質や真の価値に繋がるヒントになると、私たちは考えています。

3 チームビルディングを達成できる

仕事の現場ではチームで動くことが基本ですが、いつもお互いのことをよく知るメンバーで構成されているわけではありません、初めて会う人同士、能力や専門分野がそれぞれ違うことのほうが多いでしょう。
まったく異なる個人個人が、100%の力を発揮して協働していくことは簡単なことではありません。

このワークショップは、そんな状況を打破する効果があります。数時間のプレイに没頭しているうちに、メンバー同士が自然とお互いの内面や価値観を理解しあい、ひとつのまとまりとなって結束します。
初めて会った面々なのに、「レゴ®シリアスプレイ®」が終わる頃には昔からチームだったような感覚になっている、というのは、筆者の私も実際に体験したことです。

4 ビジョンやミッションがはっきり見えてくる

個人の作品のパーツを組み合わせ、ひとつの作品を作り上げる過程では、総意の「理想」を作り上げることができます。参加者に一番大切な意見を抽出してもらい、同時にその他を捨ててもらって合意形成を行うことで、より浸透しやすい戦略やビジョンが明確になります。

心から納得できるビジョンで、起こすべきアクションや達成すべきミッションへ繋げることが可能です。

5 とにかく楽しく夢中になれる!

ただ楽しいだけじゃない、とはいえ、楽しくなくちゃ始まらないのが「レゴ®シリアスプレイ®」。実はこれが一番重要かもしれません。

ワークショップに参加する時、そのモチベーションは三者三様。意欲的な人もいれば、適当にこなそうとしている人、得られる効果に懐疑的な人もいます。しかし、ひとたびブロックを手にして作品を作り、語り始めると、一人また一人とどんどん夢中になり、バラバラだった参加者の意識はひとつになっていきます。

ブロックを使うことの純粋な楽しさと、作品を通すことで得られる安心感が、日々の中で忘れがちだった(かもしれない)情熱を思い出させてくれること必至です!

と、ここまで言っておいて何ですが、はっきり言って、ワーク自体は結構ハードです(笑)
でも、これこそまさに「ハードファン」。
夢中に、真剣に、プレイすることが、確かな手応えへの近道です。

LSP_04

「レゴ®シリアスプレイ®」活用事例

弊社では、「レゴ®シリアスプレイ®」に関する活用事例がどんどん増えています。実際の案件に関しては、ここでは詳しくお伝えできませんが、今後は事例も発信していきたいと思います。今回は「例えばこんなこと」という活用例としてご紹介しておきます。

活用例① ブランド・リフレクション提案

商品に対するチームメンバー内の認識を、レゴブロックを活用して掘り起こしながら共有。
今後の商品の在り方を考えるための足掛かりとする。

活用例② 新サービス開発提案

柔軟な発想から生まれるアイデアの種をレゴブロックの作品を通じて拾い上げ、
本当に顧客が求めているものを明らかにすることで、今までにない新しいサービスを開発する。

活用例③ 内々定者に向けた懇親会

内々定者の懇親会において、レゴブロックを使った自己開示・相互理解を促し、
同期となるメンバー同士の親睦を深め、その会社で働くイメージや希望を持ってもらう。

ほかにも、色んなアイデアが現在進行形で生まれています。

 「レゴ®シリアスプレイ®」に、ダックチャレンジというプレイがあります。4つの黄色いブロックと、2つの赤いブロックを使って、アヒルを作ってもらうというものです。配られるのは同じ6つのブロックですが、メンバーの中で全く同じアヒルの作品ができることは、ほぼありません。6つのブロックの組み合わせは、1億通りを超すとも言われています。つまり、個性はみんなそれぞれ違い、私たちの思考の中には無限の可能性が眠っているのです。

これからも世の中の様々な課題に対して、「レゴ®シリアスプレイ®」の可能性を追究していきます!

LSP_03

今、ビジネスで注目されている考え方のひとつに「顧客価値」というものがあります。

スペックや利便性といった商品やサービスが提供する価値を超えて、顧客が本当に心から賛同する理由が「顧客価値」であり、すべての課題解決において真ん中にあるもの。弊社には、この「顧客価値」をとらえるダイアログメソッドがあります。常に「顧客価値」の発掘に取り組んでいる我々だからこそ、質の違うワークショップでモノゴトの本質に迫ることが可能です。

“顧客にとっての真の価値”を探したい。そんなときは、ぜひ私たちにお声がけください。

LEGO, the LEGO logo, SERIOUS PLAY, the Minifigure and the Brick and Knob configurations are trademarks of the LEGO Group.
©2022 The LEGO Group.

この記事の著者

千地 絢子

株式会社大広

2007年株式会社大広入社。リアル×デジタル企画を中心に、全体提案から制作ディレクション、プロモーション企画実施、ブランディング業務、ECサイト運営、商品・サービス開発業務等幅広く従事。2018年からはデータ分析を基盤としたターゲットインサイトの発掘や、ブランドコミュニケーション戦略・マーケティング戦略の構築を主業務としている。近年は、顧客や時代にあわせて変化していくモノゴトの価値を探索し続けるため、ワークショップのデザインにも注力。LEGO® SERIOUS PLAY®メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテータ。