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2025.04.16

時間の使い方に価値観はあらわれる?!リアルな休日の過ごし方から紐解く、Z世代8タイプ!

Z世代といえば、デジタルネイティブで、多様性があり、 社会問題への関心が高く自己表現や個性を重視する世代。タイパ(タイムパフォーマンス)に対する意識も高いので、即時性、スピード重視、無駄を省いてマルチタスキングを好む。・・・・と、そんな具合にZ世代を解説する記事やZ世代論は巷にあふれています。ただ、実際に業務やプライベートを通じてZ世代と話していると、そんな画一的なZ世代論を押し付けられることに違和感を感じている人も多くいたそうです。「Z世代」という言葉でひとくくりにしてしまうのではなく、もっとリアルなZ世代の生態を明らかにしたいと考えた「大広若者研究所 D’Zlab.(ディーズラボ)」のメンバーが、調査を実施、結果を「社会人Z世代の休日の過ごし方に関する調査」として発表しました。調査にかかわったメンバーに聞いた、その背景や、今後のビジネスへの展開などをお届けします。
※調査結果がデータダウンロードできるURLはこの記事の最後についています。

(インタビュイー)

メンバー写真1_800×600右から順に
「D'Zlab.」所長 池田 龍人(2020年入社)
GrowthXユニットソーシャルデザイングループ所属。統合的なブランドコミュニケーションの設計に従事。
ハマっていること:ドライブがてら地方の道の駅巡り

大広若者研究所「D’Z lab.」研究員 奥田 早咲(2021年入社)
ストラテジックプランニング局に所属し、企業コミュニケーションの戦略立案に従事。
ハマっているもの:フルーツ飴

大広若者研究所「D’Z lab.」研究員 成瀬 翔太(2020年入社)
第1ビジネスデザイン局/未来共創局に所属し、得意先企業のマーケティング支援や新規事業開発支援に従事。
ハマっているもの:ハードグミ

大広若者研究所「D’Z lab.」研究員 黒田 歩未(2023年入社)
顧客育成(CRM)やSNSの運用支援などを経験し、現在はストラテジックプランナーとして企業コミュニケーションの戦略立案に従事。
ハマっているもの:ヴィンテージ家具

調査の背景~なぜ休日の過ごし方に着目したのか

以前、ある仕事でZ世代のペルソナとジャーニーを作成する機会があり、できるだけリアルに、自分の実体験や友達の話に合わせて書いてみたところ、周りの方に面白いねと言ってもらえたことがありました。当事者で、日ごろからZ世代について調べている自分たちだからこそ解像度の高いペルソナやジャーニーがかけるよね。これをもっと調べて形にしたら、今後のプランニングや提案活動に活かせるんじゃないかな?と思ったのが始まりでした。

わたしたちZ世代は比較的タイパを重視する傾向がある とよく言われます。D’Zlab.でもZ世代の「ながら行動」を行動モデル化したこともありましたが、ながら行動は当たり前、映画やドラマを倍速で見ることも多くの人がやっています。それだけ大事にしている「時間」をどう使うかというところには、その人の価値観や考え方がよく出るので、その「時間」がたっぷりある休日の過ごし方に目をつけました。また「過ごし方」とすることでリアルな事実を拾える点もこだわったことの一つです。世の中のZ世代論の中には、イメージ先行になっているものが少なくないと感じていたので、「朝起きて、寝るまで、どう過ごしたか」リアルな生態の情報をもとに分析するのがいいと考えて、この視点で調査することにしました。

休日の過ごし方を構成する5つの因子と調査結果

この調査は、以下のような2段階の手順でおこないました。

大広若者研究所D‘Zlab.「社会人Z世代の休日の過ごし方に関する調査」調査概要


まずは社会人のZ世代38人にインタビューして、直近の休日の具体的なスケジュールや行動、その行動を行った際にどういうことを考えていたのか、そこで感じたことなどを1日分詳細に聞き取りました。改めて話を聞いてみると人によって本当に過ごし方って様々で、家で過ごしている人から、1日に何件も予定を入れる人、何を達成できるとその日の満足度が上がるのか、等、全然意見が違うのが改めてとても面白かったです。
このようなインタビューの内容から、特徴的な行動や、価値観が現れているところを抽出して、それを調査項目の選択肢に落としていきました。そのうえで社会人Z世代1000人を対象とした定量調査を実施しました。

調査の結果、休日の過ごし方を構成する因子は5つあることがわかりました。

休日の過ごし方を構成する5つの因子

「予定詰込み因子」「社交派因子」「ゆとり因子」「こだわり因子」「てきぱき因子」です。この因子については、因子分析という手法で処理して抜き出したのですが、その名前の付け方については、最初のインタビューをしている中での発言に表れた時間に対する価値観や、行動、考え方などを参考につけました。

5つの因子をふまえて、結果的に休日の過ごし方は8つのタイプにわかれることがわかりました。8つのタイプの具体的な特徴については報告書を読んでいただければと思います。報告書では、それぞれのタイプで5つの因子がどれくらい含まれているかとか、それぞれのタイプがどれくらいの割合を占めているか、各タイプに多かった職業なども表示しています。

(資料)趣味没頭家タイプ

各タイプを決めていくにあたって、Z世代当事者として納得感があるか、という点にはかなりこだわりました。「趣味没頭家」や「詰め込み社交家」など、それぞれのタイプで「確かにこういう人いるよね」という同世代の共感があるかを意識したことで、リアリティのあるタイプに分けられたんじゃないかと思っています。

今回の調査データはZ世代をターゲットとする商品やサービスのマーケティングやコミュニケーション戦略はもちろん、新商品、新規事業の開発や、Z世代を雇用する経営者や人事担当の方にも役立てていただけると考えています。また、いろんな記事を読んでZ世代ってこんなイメージというのを抱いている方々にもぜひ読んでもらいたいです。そしてZ世代の中にはこんな人もあんな人もいる、というのを知ってもらえたらうれしいです。

D’Zlab.今後の活動とこの調査の更なる活用法

また、今回の報告書は主に「休日の過ごし方のタイプ分け」という視点でまとめていますが、リリースで公開している項目以外にも幅広い調査項目を聴取していて、違う視点からのクロス集計もできるようになっています。例えば、ペルソナごとの貯金や、家賃、好きな食べ物、キャリア・仕事観、推し活をしてるか、自炊をしているか、積み立てNISAをやってるかなどなど。

この報告書には出ていませんが、そういうデータを活用すればサービスや商品の開発において、より解像度の高いペルソナが描けるので、「フードデリバリーサービスをよく利用する人はこのタイプが多いから、こんな休日施策ができるんじゃないか」とか、「貯蓄への意識が高いのはこのタイプだから、新しいサービスのPRとしてはこういうアプローチがいいんじゃないか」等を考える起点として活用が可能です。

また、将来的に移住願望があるかどうかや、結婚観なども聞いているので「地方移住に関する仕事や若者が出ていかない街づくりにはどうしたらいいか」とか、「結婚関心層・無関心層の分析をして少子化の問題の解決の糸口をつかみたい」みたいな課題のヒントにもなるのではと思っています。

Z世代と接点を取りたいと思っている企業の方で、この調査から、こんな分析できませんか?というご相談などありましたら、大広若者研究所 D’Zlab.(ディーズラボ)にぜひお問合せください。

大広若者研究所D’Zlab.「社会人Z世代の休日の過ごし方に関する調査」報告書は、こちらからダウンロードください。
社会人Z世代の休日の過ごし方に関する調査

お問合せやご相談は、こちらから


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この記事の著者

大広若者研究所「D’Z lab.」

大広若者研究所「D’Z lab.」は、Z世代の価値観や個性を研究するプロジェクトです。​ 独自のネットワークを活用し、エリア別という独自の視点から​ 多様性・個性を探求。Z世代研究員を中心に調査分析、​ 座談会、アイデアソンなどの共創型イベント、マーケティング支援などを​ 行なっています。​